【ソウル=築山英司】米国が朝鮮戦争(一九五〇〜五三年)が休戦となった後、北朝鮮が再び韓国に侵攻した場合に北朝鮮の軍事施設に加え、中国国内の五カ所を核攻撃の対象として検討していたことが、十六日に公開された米中央情報局(CIA)の文書で分かった。韓国の通信社、聯合ニュースなどが十七日、ワシントン発で報じた。 同ニュースなどによると、CIAは一九五四年三月に作成した機密文書で、北朝鮮など共産主義勢力の南侵時には原爆で対応すると計画した。五カ所は中国の吉林、青島、瀋陽、天津、西安。旧満州の北朝鮮に近い地域であり、青島と西安、天津には大規模な兵器倉庫があったことを理由にしている。