ロシアの男性写真家セルゲイ・ストロイテレフは子どもの頃から母親やその友人のバッグを不思議に思っていた。 女性たちが肌身離さず持ち歩き、時に予測もしなかったようなものが出てくるそれは、世界を救う何かが詰まっているに違いない、魔法のアイテムのように感じたという。いつも財布一つしか持ち歩かない彼にとって、常に女性のバッグは不思議と謎と魅力に満ち溢れていた。 そこでセルゲイは長年の謎に挑むべく、通りすがりの女性たちにバッグの中身を見せてもらい、撮影させてもらうプロジェクトを開始した。持ち主の顔写真と共に並べられた私物は、彼女たちの性格や生活の一部が垣間見える興味深いものになっている。