ぼくは毎日、毎日、文章を書き、頭のなかのモヤモヤを言語化しているわりには、喋りの方はからっきしで、いつも会話ストッパーばりにピントのズレた発言をしてしまう。どうやら脳の指令が指先だけに伝わり、口先には伝わっていないようだ。 「大阪人はみんな芸人」 大阪に住んで20数年になるが、「それってホンマか!?」とこっちが聞きたくなるほど喋れない。 さてさて。 「大阪に住んでいるだけで”面白い人”扱いされる」という風潮は確かにある。 大阪に住むだけなら分かりにくいが、出張などで他府県へ移動すると、何気ない一言で「さすが大阪人!」、何気ないツッコミで「さすが笑いに厳しい!」などと言われることがある。 たいして面白くないぼくは、出張のときによく困惑した。 そのうち新幹線にのった瞬間から標準語を操り、大阪人であることを忘れさせるように努力したものだ(実話 大阪人でさえ笑いのハードルの高さを感じるのに、他府県