【生死の一大事(3)】 「死は一瞬だから怖くない」 「肉体の苦痛がなければ、死は恐ろしくない」 という人があります。 痛みを伴わず死ねるという点で、まことに人道的なものに、 実は「ギロチン」が挙げられます。 このギロチンを考案したのは、ギロチン博士という医師でした。 ギロチン博士と聞くと、名前からして、 とても残酷な風貌がイメージされることと思いますが、 実は慈悲深い、聡明な貴族だったそうです。 ギロチンができるまでのヨーロッパは 処刑の際は、サーベルで首を切り落とされていたのですが、 一撃で人間の首を切るのは大変でした。 人体でいちばん太い骨がある個所ですし、 囚人も動揺して首を引っ込めたりしますので、 一撃ではなかなか殺せず、 時には剣先が頭や肩に当たり、 のた打ち回って苦しんでいるのを何度も剣で切りつけて 処刑していく、という目を覆う惨劇だったそうです。 ギロチン博士は、そんな光景が