中国東北部の北朝鮮との国境付近の印刷工場で製造されたとみられる偽「一万円札」が、中国国内などで流通していることが5日、日米外交筋などの情報で明らかになった。 偽札は主に両替商や商店で米ドルやユーロ紙幣などへの交換用に使用されているという。専門家は「透かしやホログラムもあり精巧。鑑別機でなければ真贋(しんがん)判断は難しい」と指摘している。 日米外交筋によると、この偽札は東南アジアから紙幣鑑別機の開発・製造会社「松村テクノロジー」(東京都台東区)に郵送され、鑑定で偽物と判明した。平成16年11月から発行されている一万円札で、表面に福沢諭吉の肖像、裏面に平等院鳳凰(ほうおう)堂(京都府)の鳳凰像が描かれた最新の「E号券」と呼ばれるものだ。 偽札は、中朝国境の中国側にあたる丹東や延吉などの組織が作製したものとみられる。製造工場は複数あり「カラーコピーしたようなレベルでなく、大組織が関与しないとで