参議院選挙は、民主党が改選54議席を10も減らす当選44に止まり、改選議席数で自民党の51を大きく下回る屈辱的な結果となった。民主党は非改選62と合わせても106議席で、過半数の121には遠く及ばない。連立相手の国民新党は改選3に対して改選0で非改選3のみの勢力半減で、これを足しても与党は109議席で、過半数にはまだ12議席足りない。かといって他に連立相手が見付かる訳でもなく、自民党政権時代に政府・与党をさんざん苦しめてきた衆参"ネジレ地獄"が、主客入れ替わって菅直人内閣を襲うことになる。 ●ネジレは常態とはいえ・・・ もっとも、平成以降は衆参のネジレはほとんど常態化しており、各政権はその都度、政策協調、閣外協力、連立などの形で他党との連携を図ってこれを乗り切ってきた。 89年参院選で宇野内閣が選挙前は143あった議席を109にまで減らす大惨敗を喫し、初めて深刻なネジレを現出させた。これを