水野 糸井さんも「やめたい」とか �思うことはあるんでしょうか? 糸井 若いとき、すぐに「やーめた」と 言っていた時期はありますよ。 そのときはやめる代わりに 「解散はおもしろおかしくやる」というのが ぼくのやりかただったんですけど。 ただ、いまやってる「ほぼ日」とかって、 やめるつもりがなくなったことなんです。 「自分ひとりの話じゃないなあ」みたいな。 おそらく歌の人も、そういうところが あるんじゃないですか? 聴いてくれたり、買ってくれたり、 サポートしてくれたりする人まで含めて 大きい自分、みたいな。 水野 すごくわかります。 だけどそれ、苦しくないですか? 糸井 たしかに苦しさもありますよ。 でも、喜びもある。 子供を育てるときと同じようなもので、 「義務だから育てなきゃ」とか以上に 子供が笑いかけてくれるとか、 ちょっと余計にことばを覚えたとか、 そういうのが楽しいわけで。 水野