李克強前首相が提唱した「露店経済」から3年、コロナ後の中国で、いわば「露店経済2.0」ともいうべき新たな「中国版フリマ経済」が広がり始めた。若年層の雇用創出を目指す政府の支援もあって、中国では各地の広場やショッピングモール、公園、河川敷などで「市集(さまざまな商品を売る小ブースが集合した屋外市場)」が続々と誕生している。 日本のフリマと趣が異なるのは、日本のフリマがリサイクルの色合いが濃いのに対し、中国の「市集」は、個人が小資本、低リスクで商売を始め、自立していくための「商売入門」的な位置づけが強いことだ。「中国版インスタグラム」とも呼ばれる「小紅書(RED)」などのSNSと一体となって、「露店」とはいいながら、いわば全国規模での集客やファンづくり、商品の卸売などを展開、商売としての成長を意識しているケースが多いことも特徴だ。 昨今、中国経済の大きな課題は、どの業界でも商品やサービスの供給