【ソウル=島崎諭生】韓国の朴槿恵(パククネ)大統領の男女関係に関するうわさをネット上の記事で取り上げたとして、二〇一四年に産経新聞の加藤達也元ソウル支局長が名誉毀損(めいよきそん)の罪で在宅起訴された当時、青瓦台(大統領府)の指示で捜査が進められた疑いが濃いと、韓国の全国言論労組が二日、発表した。当時青瓦台で警察や国家情報院との調整を担当していた首席秘書官で、今年八月に肝臓がんで死去した金英漢(キムヨンハン)氏が生前に残したメモで、判明したという。 同労組が金氏の遺族から十一月末にメモの提供を受け公表。メモには、懲戒リストを作成し、警察や国家情報院に捜査班を設けることなどを、青瓦台が具体的に指示していた状況が記載されていた。 加藤氏の記事は一四年八月三日にネット上に掲載されたが、同七日のメモには当時の金淇春(キムギチュン)青瓦台秘書室長が「産経を忘れてはならない。懲らしめなければ。リストを