「日韓財務対話」に出席した鈴木財務相(左手前から4人目)と韓国の秋慶鎬・経済副首相兼企画財政相(右端)=29日午後、財務省日韓両政府が29日、金融危機時に外貨を融通する通貨交換(スワップ)協定の再開に合意した。日韓関係の冷え込みを象徴する課題の一つだっただけに、合意で両国経済は大きく歩み寄ることになる。ただ、通貨スワップ協定が日本経済にもたらすメリットは乏しく、韓国支援という側面が大きいのが実態だ。 通貨スワップは金融危機などでドルやユーロといった外貨が国外に流出するなどした際、事前に取り決めた条件で国家間で通貨を融通する仕組みだ。 日本は米国と中央銀行間で金額上限のない通貨スワップ協定を結んでおり、金融市場が混乱した場合、いくらでもドルを入手することができるため、あえて韓国と交換する必要はない。そのため、対等に見える日韓通貨スワップは、事実上、日本が韓国を支援する仕組みとも言える。