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ブックマーク / book.asahi.com (27)

  • 「人種」という「枠組み」はいつ発明され、いかに日本人に適用されていったのか?|じんぶん堂

    記事:明石書店 ロテム・コーネル著、滝川義人訳『白から黄色へ――ヨーロッパ人の人種思想から見た「日人」の発見』(明石書店) 書籍情報はこちら 「日人」は「白い人」とみなされていた、と聞くと、あなたは驚くだろうか。 マルコ・ポーロの13世紀の旅行記である『東方見聞録』には、日人は「肌が白く、文明的で、器量がよい」と記されていた。もっともポーロは中国で伝聞を聞いただけで、日に行ったわけではない。しかしこの記述は欧州世界に影響を与え、16世紀にポルトガルやスペインの宣教師や商人が実際に日に訪れるようになっても、日人の肌を「白い」と形容した記述が多数記されるようになった。 コーネル氏によれば、アジア人の肌の形容として「黄色」が出現するのは17世紀からである。そして、日人が劣位に位置づけられるようになったのは、18世紀になってからだった。 「人種」という概念の発明 だがコーネル氏のこの

    「人種」という「枠組み」はいつ発明され、いかに日本人に適用されていったのか?|じんぶん堂
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    kamayan 2022/04/25
  • 「独学大全」読書猿さんインタビュー 学ぶとは、生い立ちや境遇から自由になる最後の砦|好書好日

    文:篠原諄也 絵:塩川いづみ 読書猿(どくしょ・ざる) ブログ「読書猿 Classic: between/beyond readers」主宰。1997年からメルマガを始め、2008年にブログ「読書猿Classic」を開設。ギリシャ時代の古典から最新の論文、個人のTwitterの投稿まで、先人たちが残してきたありとあらゆる知を「独学者の道具箱」「語学の道具箱」「探しものの道具箱」などのカテゴリーにまとめ、独自の視点で紹介。著書に『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)。「大全」のタイトルは、トマス・アクィナスの『神学大全』(Summa Theologiae)のように、当該分野の知識全体を注釈し、総合的に組織した上で、初学者が学ぶことができる書物となることを願ってつけたという。 何度も失敗してつまずいた蓄積 ――正体不明で博覧強記の読書猿さんですが、一体何者なのでしょう? 一応、

    「独学大全」読書猿さんインタビュー 学ぶとは、生い立ちや境遇から自由になる最後の砦|好書好日
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    kamayan 2021/01/19
  • 「しまっちゃうおじさん」誕生秘話 「ぼのぼの」作者いがらしみきおさんインタビュー|好書好日

    文:吉野太一郎 画像提供:いがらしみきおさん、竹書房 いがらしみきお漫画家 1955年、宮城県生まれ。24歳で漫画家デビュー。1986年に「ぼのぼの」連載開始。88年に第12回講談社漫画賞受賞。2019年に漫画家生活40周年を迎えた。「ぼのぼの」は単行45巻のほか、映画化2回、アニメシリーズ化2回。ぼのぼの絵『しまっちゃうおじさんのこと』などもある。その他の作品に「ネ暗トピア」「忍ペンまん丸」「誰でもないところからの眺め」「かむろば村へ」「羊の木」(作画)、「I【アイ】」など多数。 どんどん自分のイメージから離れていった ――ぼのぼのや森の動物たちの幼少期を描いたスピンアウト「ぼのちゃん」シリーズの完結編に「しまっちゃうおじさん」の誕生秘話を選んだのはなぜですか? 「ぼのちゃん」という話は結局、編のぼのぼのの話と完全にはつながっていなくて、ある程度パラレルワールドの世界ではあります。

    「しまっちゃうおじさん」誕生秘話 「ぼのぼの」作者いがらしみきおさんインタビュー|好書好日
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    kamayan 2020/05/29
    ほとんどマンガすら読まなくなった俺だが、「ぼのぼの」まだ続いていたのか…
  • コラム別に読む : ヒトラーに抵抗した人々 [著]對馬達雄 - 長山靖生 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■ナチスの手口の巧妙さ 戦争がもたらす最大の恐怖は、平和な時の道徳が失われることだ。 戦争中では敵を殺すことが奨励される。また反対する者を憎悪し、安易に攻撃するようになってしまう。これはどの民族、どこの国民もが仕出かしてしまう過ちだ。なかでもナチス・ドイツのユダヤ人虐殺は、組織的に計画的に「根気強い」といっていい執拗さで継続的に行われた。 それでも、ドイツにもヒトラーに抵抗をし続けた人々がいた。学生や知識人、あるいは名誉を重んじる軍人、そして特に権力を持たない一般市民の一部が、ユダヤ人を匿い、亡命を手助けし、ヒトラーの暗殺を計画した。 しかし書で強いインパクトを感じるのは、抵抗者たちの美談や戦時下にもあったドイツ国民の良識より、良識的な思考を保つ人々を追い詰めるナチスの「合法的」な手口の巧妙さのほうだ。 ナチスは「悪意法」を制定し、国家と党に対する「悪意ある攻撃」を犯罪と定め、「ユダヤ人

    コラム別に読む : ヒトラーに抵抗した人々 [著]對馬達雄 - 長山靖生 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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    kamayan 2016/02/05
  • 「色川大吉歴史論集」書評 「歴史の辛さ」ともにかみしめ|好書好日

    色川大吉歴史論集 近代の光と闇 [著]色川大吉 天皇制の是非について2人の歴史学者が対談した。 A「これは憲法にあきらかなように、すべて国民に任せるという気持です」 B「国民が望むか望まないかの問題ですね、場合によっては天皇制は無くなってもよい」 A「そういうことだと思います」 B「昭和という元号についてはどうですか」 A「西暦にしたらよいですよ。(元号は)なにかにつけ、とても不便です」 Aは、昭和天皇の弟で古代オリエント史学者の三笠宮崇仁(たかひと)、Bは書の著者色川大吉である。戦後すぐ、三笠宮は東大文学部で西洋史を、色川は日史を学んだ。右のやりとりは、もともと1974年に月刊誌に掲載された対談の一節。三笠宮との交友をつづる書収録のエッセーで紹介されている。 「歴史論集」と題にうたうが、読みやすい内容だ。巻頭の「歴史家の見た宮沢賢治の光と闇」で著者は言う。 ――賢治の作品は「暗くて

    「色川大吉歴史論集」書評 「歴史の辛さ」ともにかみしめ|好書好日
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    kamayan 2015/12/07
  • 「私の1960年代」書評 沈黙を破り東大闘争を回顧|好書好日

    私の1960年代 [著]山義隆 1968年を頂点とする大学闘争とは一体何だったのか。この問いに対する十分な答えは、いまだに得られていない。最大の原因は、闘争の中心人物が長らく沈黙を保ってきたことにあろう。 書は、東大全共闘の代表であった山義隆が、ついに沈黙を破り、60年安保闘争から69年の逮捕を経て予備校教師となるまでの歩みを振り返ったものである。著者は東大で物理学を専攻して大学院に進んだが、しだいに学問を続けてゆくことに疑問を抱くようになった。その背景には、明治以来の日の科学技術歴史に対する批判的な眼差(まなざ)しがあった。科学は価値中立であるどころか、いとも簡単に時々の体制と結託するのであり、その総山こそ東大にほかならないという深刻な反省が、著者の一貫した行動を支えていたのだ。 しかし著者は、決してエリート主義に陥ってはいない。当時の東大総長の対応を厳しく批判する一方、日大

    「私の1960年代」書評 沈黙を破り東大闘争を回顧|好書好日
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    kamayan 2015/11/19
  • 本の記事 : ラッキィ池田さん「残りの人生、もうSFしか読まない」 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■思い出す・忘れない、大森望・日下三蔵編『拡張幻想』 《振付師・ラッキィ池田さん》 永六輔さんのラジオ番組で街ネタを取材するコーナーを担当して、20年以上。東日大震災翌日の放送のときは、何を取材したらいいかすごく悩みました。すべてのクリエーターがそうだったと思いますが、新しいものを作ることに大きな困難があった。読書も変わりました。丸一年ほど物語に触れる気分になれなかったんです。 『拡張幻想』に出会ったのはそんな頃。大阪は淀屋橋駅の屋さんでふと手に取りました。2011年の優れたSFを集めた短編集で、収録18作にはその年を象徴するできごとが色濃く反映されています。作家たちが敏感に反応しているんですね。どの短編からも震災や原発事故への思いや「物語の力をなめてもらっては困る!」という精神が感じられました。 庄司卓さんの「5400万キロメートル彼方(かなた)のツグミ」は、小惑星探査機に搭載の

    本の記事 : ラッキィ池田さん「残りの人生、もうSFしか読まない」 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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    kamayan 2015/11/16
  • 「兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか?」書評 戦争が誘発する性暴力とは|好書好日

    兵士とセックス 第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか? 著者:メアリー・ルイーズ・ロバーツ 出版社:明石書店 ジャンル:社会・時事・政治・行政 兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか? [著]メアリー・ルイーズ・ロバーツ 1944年夏、フランスのノルマンディー。ここで米軍が行った上陸作戦は、しばしば軍事的側面からのみ取り上げられる。その後のフランスで、米兵がどのような生活を営んでいたのかについては、ほとんど焦点があたらない。書は、性という観点から、第二次大戦下の米仏関係を読み解く一冊。三部構成で、一部では「恋愛」を、二部では「売買春」を、三部では「レイプ」を取り扱っている。 ノルマンディー作戦は、ナチスからフランスの女の子たちを救い出し、キスの嵐で迎えられるといったジェンダー表現でたびたび受容された。この物語はフランスに対する支配意識とも結びつき、兵士た

    「兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか?」書評 戦争が誘発する性暴力とは|好書好日
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    kamayan 2015/10/21
  • 「江戸日本の転換点」書評 列島改造!! 成長の限界に直面|好書好日

    江戸日の転換点 水田の激増は何をもたらしたか (NHKブックス) 著者:武井 弘一 出版社:NHK出版 ジャンル:新書・選書・ブックレット 江戸日の転換点―水田の激増は何をもたらしたか [著] 武井弘一 明治以後、江戸時代の社会は、概して否定的に見られてきた。それが参照すべきものとして見られるようになったのは、むしろ近年である。それは、戦後日で、「日列島改造」と呼ばれた経済の高度成長があったあと、成長の停滞とともに、環境問題など、さまざまな矛盾が露呈してきたことと関連している。そのため、江戸時代に、低成長で持続可能な経済のモデルが見いだされるようになった。 書が覆すのは、江戸時代にそのように静的な社会があったという見方である。実は、17世紀に日中で、新田開発が進められた。見渡すかぎり広がるような水田の風景が生まれたのはこの時期である。それまで水田は主として山地にあった。これこそ

    「江戸日本の転換点」書評 列島改造!! 成長の限界に直面|好書好日
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    kamayan 2015/05/27
  • 「古代の女性官僚」書評 従来の「女官」のイメージを覆す|好書好日

    古代の女性官僚 女官の出世・結婚・引退 (歴史文化ライブラリー) 著者:伊集院 葉子 出版社:吉川弘文館 ジャンル:歴史・地理・民俗 古代の女性官僚―女官の出世・結婚・引退 [著]伊集院葉子 時代小説やドラマでお馴染(なじみ)の「女官」。絢爛(けんらん)たる宮廷に咲く才色兼備の女性たち……というイメージが先立つが、実像はどのようなものだったのか。書は、古代の女官(=女性官僚)たちの選抜から業態、出世、俸給、結婚から引退に至るライフコースを詳解し、日最古のワーキングウーマンの素顔に迫っていく。 特筆すべきは、女官に代表される古代日の律令(法体系)の独自性である。日の律令は唐の法体系を手に作られたが、女官については彼我でまったく異なっていた。「唐の女官は後宮という隔絶した空間のなかで皇帝の『家』のために奉仕したが、日の古代女官は、律令によって規定された行政システムの一部」だった、と

    「古代の女性官僚」書評 従来の「女官」のイメージを覆す|好書好日
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    kamayan 2015/02/27
  • 「戦場の軍法会議」書評 形骸化していた「法の正義」|好書好日

    戦場の軍法会議―日兵はなぜ処刑されたのか [著]NHK取材班、北博昭 昭和史、とくに太平洋戦争の内実を継承するのに、NHKのディレクターの果たす役割は大きい。これまでも中田整一、片島紀男らは資料発掘や新視点などを提示してきたし、定年退局後も幾つかの関連の著作を発表している。 この書は、その系譜に連なるといっていいが、陸海軍内部の軍法会議のからくり、法務官と死刑宣告を受け処刑された上等機関兵の関係者などを丹念に訪ね歩いて戦争と司法のあり方を問うた質の高い書である。放送関係者の筆調は映像的かつ表層的だが、戦争など露ほども知らない世代が、協力者の一橋大の吉田裕教授や近代史研究者の北博昭氏の助言や資料によって戦争の根源的な矛盾に気づいていく様は説得力がある。 海軍法務官の馬塲(ばば)東作の残した文書、そこにひそむ「法の正義」が形骸化していた事実。正直にいえば法務官の書類は未(いま)だ隠蔽(いんぺ

    「戦場の軍法会議」書評 形骸化していた「法の正義」|好書好日
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    kamayan 2015/02/25
  • コラム別に読む : ワイマール憲法 三島憲一さんが選ぶ本 - 三島憲一(大阪大名誉教授) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■民主主義は意外と脆い 麻生財務相のナチス発言には重大な事実誤認がある。1933年1月、ヒトラーは大統領指名で首相になったのであり、「選挙で選ばれた」のではない。ワイマール憲法を無効化した全権委任法も、「だれも気づかないで」通ったのではない。 日では、ワイマール共和国のことは、専門家を除いて忘却の彼方(かなた)に沈んでしまったようだ。しかし、日は、この共和国を葬ったナチスと組んだ。大戦に伴う悲劇と国家犯罪は今でも尾を引いている。忘れるわけにはいかない。 第1次大戦の敗戦によるドイツ帝国の崩壊を受けて、ワイマールの町で起草されたためにこう呼ばれるワイマール憲法は当時の内相が「世界で最も民主的な」憲法と自画自賛した。内容はヴィンクラー『自由と統一への長い道』第1巻に詳しく紹介されている。先進大国で最初に男女平等の選挙権を導入した。アメリカより少し、イギリスやフランスよりずっと早い。「私有財

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    kamayan 2015/02/20
  • 片山杜秀「未完のファシズム」書評 経済力に劣る日本、玉砕戦法だけ残った|好書好日

    未完のファシズム 「持たざる国」日の運命 (新潮選書) 著者:片山 杜秀 出版社:新潮社 ジャンル:新書・選書・ブックレット 未完のファシズム 「持たざる国」日の運命 [著]片山杜秀 現在の日には、つぎのような見方が行き渡っている。それは、日露戦争までの日人は、合理的・現実的・普遍志向的であったのに、以後、日人は非合理的・非現実的・反普遍的となってしまった。ゆえに、日露戦争までの日人のあり方を参照すべきである、というものだ。書は、そのような司馬遼太郎的史観をくつがえすものである。 たとえば、日人が日露戦後に非合理的・精神主義的となったのは、第1次大戦を十分に経験せず、日露戦争の体験を通して世界を見ていたからだといわれる。確かに、日軍は青島要塞(ようさい)の攻略においてドイツ軍に楽勝したように見えるが、それは日露戦における旅順要塞の惨劇をくりかえさないために、軍の近代化をは

    片山杜秀「未完のファシズム」書評 経済力に劣る日本、玉砕戦法だけ残った|好書好日
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    kamayan 2015/02/18
  • 安藤礼二「折口信夫」書評 画期的な天皇論、新資料交え分析|好書好日

    折口信夫 [著]安藤礼二 総索引が付いた全集ばかりか講義録まで完備している。個人の思想を研究するのに、一見これほど恵まれた環境はない。けれども、いったんその「森」に足を踏み入れるや、あまりに蒼(うっそう)としていて方向感覚を見失ってしまう――折口信夫とは、そんな思想家だ。一体これまで幾人が踏破を試み、失敗を重ねてきただろうか。 安藤礼二は、2002年に「神々の闘争――折口信夫論」を世に問うて以来、一貫して批評家としてこの巨人と向き合ってきた。テキストを厳密に読み抜き、読み破った者でなければ見えてくることのない新たな地平を、独力で切り開いてきたのだ。書は、10年以上にわたる安藤折口論の集大成として大きな意味をもつ。 第1章から劇的である。これまでの研究で空白のままだった大学時代に、折口は荘幽蘭(ゆうらん)という女性と出会い、神風会という神道系の団体と関わっていたことが、新資料を交えつつ

    安藤礼二「折口信夫」書評 画期的な天皇論、新資料交え分析|好書好日
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    kamayan 2015/01/29
  • 『戦争に隠された「震度7」』書評 教訓の継承阻む報道規制|好書好日

    戦争に隠された「震度7」 1944東南海地震・1945三河地震 著者:木村 玲欧 出版社:吉川弘文館 ジャンル:社会・時事・政治・行政 戦争に隠された「震度7」―1944東南海地震・1945三河地震 [著]木村玲欧 1944年の東南海地震、45年の三河地震。いずれも震度7相当の大きな揺れに襲われ、津波も発生し、多くの犠牲者を出した大災害だ。戦時下の日。物資が少ない中での支援・復旧は容易ではなかった。だが、さらなる問題が被災地を襲う。この二つの災害は、政府及び報道機関によって「隠された」のだ。 死者・行方不明者がそれぞれ千人を超える大災害。だがいずれの場合も、翌日の新聞では「被害微小」と、事実と異なる報道がなされた。政府も報道機関も、被害状況は把握していた。にもかかわらず、戦力低下が国民や外国に知られることを恐れ、検閲の徹底を優先したのだ。 事前検閲が励行され、被害に関する数値は留保された

    『戦争に隠された「震度7」』書評 教訓の継承阻む報道規制|好書好日
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    kamayan 2014/09/07
    1945年の大震災は、清沢洌の『暗黒日記』でその存在を知った
  • コラム別に読む : 統計学を知る 佐藤俊樹さんが選ぶ本 - 佐藤俊樹(東京大教授・社会学) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■どんな場合に使えないのか 統計は今、何度目かのブームにある。「最強」と謳(うた)うが30万部も売れ、一般の人向けのセミナーも好評のようだ。私も大学では1・2年生向けの統計を担当しているが、4、5年前から学生の数が急増して、教室と教員の手当てに毎年汗をかく。 「統計」の2文字には神秘的な魔力があるらしい。よく知らない人も、いやむしろ知らない人ほど変に持ち上げたりする。 ■ブームの切実さ しかし、今回のブームはもっと切実な中身があるようだ。今の私たちは、良い意味でも悪い意味でも、リスクとつきあって生きていかざるをえない。この数年で、そのことを痛いくらい経験させられた。 金融や市場の開拓だけでない。例えば「原発は絶対安全だ」と信じようとしたり、「減災よりも防災、防災よりも地震予知」と、リスクをリスクとして見ないようにしてきた。それがかえって大きな被害をうむことがある、と気づかされたのだ。そう

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    kamayan 2014/01/26
  • 本の記事 : 「日本の黒い霧」清張の説を事実上修正 スパイ説に注釈 - 中村真理子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    清張(1909~92)の代表的なノンフィクション「日の黒い霧」の記述を巡り、登場人物の遺族から抗議を受け、出版元の文芸春秋は、清張の説を事実上修正する文を注釈として文庫の末尾に付けることを決めた。出版社としては異例の対応だ。 問題になったのは「革命を売る男・伊藤律」の章。元共産党幹部の伊藤律(1913~89)が「当局に情報を提供したことは事実であると見ていい」などとして、伊藤を特高警察や連合国軍総司令部(GHQ)のスパイとして描いた。伊藤の遺族は「根拠がない」として出版取りやめを求めたが、「問題点を指摘する注釈が付くなら、誤りが認められたことになる」と文春の提案を受け入れた。早ければ来月にも3ページ分の注釈付きの文庫が出るという。 発表された60年当時は資料が限られ、伊藤は中国で幽閉中で証言を得られなかった。伊藤の帰国は80年。その後人の証言をまとめた「伊藤律回想録」(文芸春秋)な

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    kamayan 2014/01/12
  • 「海を渡った人類の遥かな歴史」書評 冒険性を否定する、人と海との親密さ|好書好日

    海を渡った人類の遙かな歴史 古代海洋民の航海 (河出文庫) 著者:B.フェイガン 出版社:河出書房新社 ジャンル:一般 海を渡った人類の遥かな歴史―名もなき古代の海洋民はいかに航海したのか [著]ブライアン・フェイガン 人間の住む世界から遠く離れた北極の氷の中や太平洋に浮かぶ孤島を訪ねた時、いつも考えることがあった。はるか昔、何千、何万年という昔に、海図も六分儀もないのに、ここまで来た人たちがいたのだ。水平線のはるか向こうを目指した古代の人たちの胸の内に思いをはせた時、私はいつも心が震えるような思いがした。 陸地を離れて海へ出る。人類がアフリカを出て世界へ拡散していく歴史の中で、それは確かに最も想像力を刺激する一歩だった。書はそのことについて書かれただ。歴史の教科書に太字で記される華々しい海戦や探検家の航海について触れたものではない。天体を見て遠洋に漕(こ)ぎ出したポリネシア人や、大三

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    kamayan 2013/06/25
  • インタビュー : 入江昭「日本の外交」 思想とイメージに軸足 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    46年前。アメリカの大学で歴史を教える31歳の青年が、創意にみちたを日で出した。『日の外交――明治維新から現代まで』(中公新書)。外交史だが、無味乾燥な年表式記述ではない。先入観抜きで過去を振り返るために用意した「道具」は、外交の背景に思想やイメージを探ること。37刷を数え、今も書店で現役だ。 31歳の若造が書いたです。自分では名著とも古典とも思いませんが、増刷の連絡を受けるたび「よくもこういったものを読んでいただけるな」と不思議な感じがします。 大学の外交史の教科書に指定されたり、外交官の研修でも使われたりしたようです。外交官で「読みました」とおっしゃる方が多い。でもあまり役に立たないんじゃないか(笑い)。 ◇ あのころ外交史のは、年代ごとに外交政策や外交指導者の見方に焦点を当て、それをただつなげたものが多かった。僕は外交政策論は素人ですからあまり書けません。 日の専門家でも

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    kamayan 2012/12/07
  • 内田樹「街場の文体論」書評 学生に伝えた言葉の生成的経験|好書好日

    街場の文体論 [著]内田樹 官僚による大臣の答弁原稿から企業の謝罪広告まで(ひょっとしたら学校での「自由作文」も?)、だれに宛てて書かれているのかが不明な文章が溢(あふ)れている。ネット上では、暗闇のなかから礫(つぶて)のように言葉が投げつけられる。なんとも寒々とした光景だ。 言葉の起源はやるせない歌や叫びなのか、あるいは痛いばかりの祈りや願いなのか、よくわからないが、少なくともだれかへの呼びかけであったことはまちがいない。「どれほど非論理的であっても、聞き取りにくくても、知らない言葉がたくさん出てきても、『届く言葉』は届く」。このことの意味をきちんと伝えるべく、ウチダは大学教師としての最後のこの講義で、学生たちのこころの襞(ひだ)に沁(し)み込んでゆくような言葉を、手を替え品を替え紡ぎだす。 ウチダは、言葉が届くということでもっとも重要なことは、言語における〈創造性〉であるという。そして

    内田樹「街場の文体論」書評 学生に伝えた言葉の生成的経験|好書好日
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    kamayan 2012/10/02
    内田樹も評者の鷲田清一もともに中学受験にわりとよく出題される文章家だったりする。