取材力のなさを明かしているようなもの 経済産業省が2月28日から庁舎内の執務室に鍵をかけた。これに対して、一部のマスコミや識者は「情報公開に逆行する」などと批判している。いまどき何を言っているのか。こんな調子だから、記者が世間からバカにされるのだ。 役所の事情に詳しくない読者に説明すると、経産省はこれまで大臣室などを除いて、各課執務室への記者の立ち入りが基本的に自由だった。そもそも記者たちは国会が発行する記者パスさえ持っていれば、庁舎にノーチェックで入れる。 一般人は庁舎の玄関で出入りをチェックされているから、これは記者の特権である。それに加えて、記者は各課への出入りも自由だったのだ。一般人が各課を訪問しようと思えば、最初の玄関で申請しなければならない。 新聞やテレビの記者には「記者クラブ」の部屋も用意されていて、経産省担当の記者たちは毎日、そこに出勤する。記者たちはクラブの隣にある会見室