子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に全身の痛みなどを訴える女性が相次いでいる問題で、独自の大規模アンケートを実施した名古屋市は14日、副反応にみられる24症状について接種者と非接種者とを比べた結果、「接種者に有意に多い症状はなかった」と発表した。ただ、安全性については「コメントできない」とし、「個々の事例の因果関係については慎重に判断する必要がある」としている。 市の調査では、接種者に「多い症状」はゼロだった。一方で、「少ない症状」は、「関節やからだが傷む」「杖や車いすが必要になった」など15症状だった。 結果について、薬害監視の民間団体「薬害オンブズパースン会議」は同日、名古屋市役所で会見し、「明らかに不自然な結果で、被害実態をとらえる解析もなされていない」と批判。研究者が検証できるよう調査に使ったデータを公開するよう訴えた。今週中にも市に意見書を出す。 同会議事務局長の水口真寿美弁護士