2023.10.16 【終了しました】第5回リレートークイベント詳細決定!『根っからの悪人っているの?』刊行記念 坂上香×ブレイディみかこトークイベント「被害と加害の語り方」>>詳細・お申し込みはこちら
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前からずっと言いたかったことがある。同じ過ちを犯すゲーム開発者に。あるいは、「ゲームを完成させた体験が無い人」に。 あなたのゲーム開発に対する予測は、ほとんどの場合正しくない。それも、20%や40%などの振れ幅ではない。200%とか400%のスケールで大きく間違っている。 私はその感覚を確かめるべく一つのアンケートを実施した。結果は火を見るより明らかな傾向を示した。 個人ゲーム開発者に質問です。「1年で完成させる」と思って作り始めたプロジェクト、実際に完成したのは? — じーくどらむす/岩本翔 (@geekdrums) June 4, 2024 Twitterアンケートの統計的な正しさは保証しない。そもそも母集団が偏っているし、最後の選択肢が「未完成」を含めていることに対して「4年以内に諦めて未完成」の人も含めているかもしれない。が、エターナったという意味では4年以上完成しないもの、に含め
2024年元日に惜しまれつつ亡くなられた山崎元氏との共著「ほったらかし投資術」(山崎元・水瀬ケンイチ著)の今後の取り扱いについて、出版社である朝日新聞出版の書籍編集部さんとミーティングを行いました。 その結果、「ほったらかし投資術」について、以下の3点を意識合わせしました。 ①これからも山崎氏との「共著」として大切にしたいこと ②「ほったらかし投資術」を水瀬に公式継承すると山崎氏から託されたこと ③今後の内容更新は水瀬が行うが、印税のうち半分は今後ご遺族に支払ってほしいこと ①これからも山崎氏との「共著」として大切にしたいこと 今月、山崎さんが亡くなられたあと、奥様と直接お話する機会があったのですが、山崎さんは「ほったらかし投資術」をとても気に入っていて、金融関係者以外のプライベートな知り合いには本書を渡して回っていたと仰っていました。また、編集さんによれば、山崎さんは入院中も本書を医者た
『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』(小野寺拓也、田野大輔/岩波書店) 2023年12月15日に発表された「紀伊國屋じんぶん大賞2024 読者と選ぶ人文書ベスト30」。大賞に選ばれたのは『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』(小野寺拓也、田野大輔/岩波書店)だった。 読者の選ぶ「2023年のベストの人文書」が、もう100年近くも前になるナチス・ドイツの政策を検証した本……というのは、いささか奇妙に感じる人もいるだろう。だが実際に読んでみると、この本は「いま読むことに大きな意味がある本」だと感じたし、「人文書の矜持と歴史の専門家の責任を示した本」にも感じられた。 そもそも本書が執筆された背景は、インターネット上で「ナチスは良いこともした」と声高に主張する人が増えていたことにある。 著者のひとりの田野大輔氏がそうしたTwitter(現・X)の投稿の一つに、「30年くらいナチスを研究し
全集は月報が面白い。月報とは、全集の各巻が刊行されるごとに差しはさまれる小冊子のこと。ようするに附録である。著者ゆかりの人物がエッセイでとっておきのエピソードを明かしていたり、著者の素顔について語られた座談会があったり、附録とはいえ内容は充実している。文学研究者のあいだでも、月報は作家の人となりを知ることができる貴重な資料とされる。講談社文芸文庫には月報だけを集めたラインナップもあるほどだ。 本書は『吉本隆明全集』(晶文社)の月報の連載をもとにしている。著者は吉本家の長女で、漫画家・エッセイストのハルノ宵子。吉本家は父・隆明、母・和子、長女・多子(さわこ:ハルノ宵子)、次女・真秀子(まほこ:吉本ばなな)の4人家族で、本書には、ばななとの姉妹対談もおさめられている。 吉本隆明(1924年-2012年)といえば、戦後思想界の巨人として知られる。とくに団塊の世代には神のように崇める人が多い。そん
今年もなんとか年末までたどり着きましたね。毎年書いている今年面白かった本を紹介する記事です。 今年は本屋(蟹ブックス)で働き始めたということもあって、今までよりも幅広い本を手に取った一年だったように思います。あと、去年はなぜか短歌くらいしか読めなくなっていたけど、今年はエッセイとかをまた楽しく読めるようになってきました。うれしい。エッセイを書く気力もわりと戻ってきたので、2024年はまたエッセイ本を出したいなと思っています。まあ、できる範囲でやっていきたいですね。無理せず、死なないように。 マンガ 鶴崎いづみ『私のアルバイト放浪記』(観察と編集) 大山海『令和元年のえずくろしい』(リイド社) 大白小蟹『うみべのストーブ』(リイド社) 坂上暁仁『神田ごくら町職人ばなし』(リイド社) 岩波れんじ『コーポ・ア・コーポ』(ジーオーティー) 新井英樹『SPUNK - スパンク!』(KADOKAWA)
人付き合いは大切だと言われるが、実際どれくらい大切なのか。 俺みたいなタイプは知識として教えて欲しい。 人脈と成功の本はこれを読め。 やっぱり人脈か 学生時代に触れた言葉で印象に残っているものがある。それは「人・本・旅」だ。ライフネット生命の出口治明の言葉で、彼は人間が学ぶ方法はこの3つだと常々言っている*1。俺はこれを読んだ時に思った。 「俺は人に会うのは好きじゃないから、代わりに本を倍読もう」 それで積極的に本を読み、年に一回は旅に出るということを続けてきた*2。だが、色々と本を読み続けたことで、あることに気がつく。人と会い、繋がりを作ることは重要ではないか、と。 もしかしたら「学び」だけなら「本」と「旅」だけでもそれなりに得られるかもしれない。だが「成功」を求めるならば、「人」の比重が多いようだ。俺が読んできた様々な本で、「人脈」や「人的ネットワーク」の重要性が語られていた。また、社
アニメ・ゲーム・VTuber・メディアミックス作品など、 エンタメ作品のタイトルロゴを約500点掲載した事例集 本書は、2010年から2022年までに公開された作品のロゴデザインを一挙掲載した事例集です。 幅広いジャンルの事例とともに、担当デザイナーによる解説コメント、ロゴメイキング、インタビュー、コラムを収録。 作品世界やキャラクターを表す、多種多様なタイトルロゴ表現に迫ります。 デザインのアイデアソースとして必携の1冊です! ISBN:978-4-8025-1258-9 定価:本体2,800円+税 仕様:B5判/208ページ 発売日:2023年02月20日 編集:BNN編集部 監修:内古閑智之 デザイン:CHProduction(内古閑智之・中島泉紀・神山奎斗) 監修者:内古閑智之(うちこが・ともゆき) デザイン・スタジオCHProduction代表。アートディレクター/グラフィックデ
「これから何が起こるのか」を知るための教養 SF超入門 作者:冬木 糸一ダイヤモンド社Amazonこのブログ「基本読書」を書いている冬木糸一です。3月1日に、『「これから何が起こるのか」を知るための教養 SF超入門』という本をダイヤモンド社から刊行することになったので、その告知文を下記につらつらと書いていきます。このブログの読者にはまず楽しんでもらえる内容なので、ぜひ告知分だけでも読んでいってください。 本の外観。440ページ超えなのでけっこう分厚い SF超入門とは何なのか 「SF超入門」と銘打っているわけなので、当然SFに入門するための本になる。歴史や作家など入門といっても無数の入り口があるわけだけれども、今回はいわゆるSF小説のガイド的な内容になっている。ただ、「SF初心者はこれを読め!」といって初心者向けを語る、ガイド記事を拡張した内容とは異なるアプローチで本を選んでいる。 たとえば
現代思想入門 (講談社現代新書) 作者:千葉雅也 講談社 Amazon 大学生から大学院一年生の頃までのわたしはいっちょまえに「哲学」や「思想」に対する興味を抱いており、哲学書そのものにチャレンジすることはほとんどなかったが、様々な入門書は読み漁っていた。現代思想については難波江和英と内田樹による『現代思想のパフォーマンス』でなされていた紹介をもっとも印象深く覚えており、次点が内田樹の『寝ながら学べる構造主義』や竹田青嗣の『現代思想の冒険』。個別の思想家についてはちくま新書の『〜入門』やNHK出版の『シリーズ 哲学のエッセンス』を読んでいたが、とくに後者についてはあれだけ何冊も読んだのに一ミリも記憶が残っていない。そして、修士論文を書くために英語圏の倫理学や政治哲学の本をメインに読むようになってからは現代思想に対する興味はすっかり薄れて、以降ほとんど触れなくなってしまった。 千葉雅也による
今年はあまり本を読めなかった。五冊くらいしか読んでいないかもしれない。それでも、おもしろいと思った本、人にすすめたくなる本というものもある。もうろくに読まれなくなってしまったおれだけれども、さらに読まれない年末にまとめて再度おすすめしたい。あ、もちろんおれは新しい本を買う財力がないので昔の本ばかりである。 『なぜ心はこんなに脆いのか 不安や抑うつの進化心理学』 goldhead.hatenablog.com だいたいタイトルがすべてを語っている。当事者であり進化心理学がなんとなく好きなおれにとってはたいそうおもしろい本だった。でも、難しかった。病むべくして生み出され、健やかにと命じられ。 なぜ心はこんなに脆いのか:不安や抑うつの進化心理学 作者:ランドルフ・M・ネシー 草思社 Amazon 『つけびの村 噂が5人を殺したのか』 goldhead.hatenablog.com ネットでも話題
「理科をゼロから学ぶ方法も書いて欲しいです!」というリクエストをいただきました。 自然科学を勉強するのに、いくつかのアプローチが考えられます。 (1)がっつり理論に取り組む (2)科学の歴史からせめる(自然科学の発展を追い掛ける) (3)日常の疑問から入って行く (1)(2)については、最後に触れることにしましょう。 このアーティクルで提案するのは、(3)日常の疑問から入って行くのアプローチです。理由は「ゼロから学ぶ」というのが条件だからです。 「少しはかじったが勉強し直したい」というニーズには、(1)や(2)のアプローチも有用でしょう。「がっつり理論から」といっても、易しい目の本からゆっくりはじめてみる手もありますし、(2)も、本好きの人には受け入れやすいアプローチです。 逆に(3)は意外と難しいです。子供達の素朴な質問が、意外どころか、とことん大人を悩ませることが多いように、日常の疑問
夢中にさせて寝かせてくれず、ドキドキハラハラ手に汗握らせ、呼吸を忘れるほど爆笑させ、ページを繰るのが怖いほど緊張感MAXにさせ、食いしばった歯から血の味がするぐらい怒りを煽り、思い出すたびに胸が詰まり涙を流させ、叫びながらガッツポーズのために立ち上がるほどスカッとさせ、驚きのあまり手から本が転げ落ちるような傑作がこれだ。 この世でいちばん面白い小説は『モンテ・クリスト伯』で確定だが、この世でいちばん面白いファンタジーは『氷と炎の歌』になる。 書いた人は、ジョージ・R・R・マーティン。稀代のSF作家であり、売れっ子のテレビプロデューサー&脚本家であり、名作アンソロジーを編む優れた編集者でもある。 短篇・長編ともに、恐ろしくリーダビリティが高く、主な文学賞だけでも、世界幻想文学大賞(1989)、ヒューゴー賞(1975、1980)、ネビュラ賞(1980、1986)、ローカス賞(1976、1978
2022年5月25日紙版発売 2022年5月20日電子版発売 神井護 著 A5判/544ページ 定価3,278円(本体2,980円+税10%) ISBN 978-4-297-12830-2 Gihyo Direct Amazon 楽天ブックス ヨドバシ.com 電子版 Gihyo Digital Publishing Amazon Kindle ブックライブ 楽天kobo honto 本書のサポートページサンプルファイルのダウンロードや正誤表など この本の概要 シーンの基本構造からテロップの入れ方まで 「見よう見まねで編集をしているが,これでいいのか本当のところは不安……」 「動画を見せても,わけがわからないと言われてしまう」 ……動画の意図を正しく伝えるためには,「文法」の理解が必要不可欠です。 映画やTV,YouTubeやプレゼン用動画などで普遍的に活用できる「動画編集のルール」を,N
「人生にはときどき、迷子になってしまう時期があります」 この本のテーマは、ここからひも解かれていく。たとえば、仕事で大失敗したり、パートナーから別れを切り出されたり、家族の問題が生じたり......。小さな失敗から自信を失い、微妙なすれ違いから他人を信頼できなくなることもある。さまざまな苦悩を抱える人たちと向き合い、心の声に耳を傾けてきたのが臨床心理士の東畑開人さんだ。 東京の街でカウンセリングルームを主宰する東畑さんの新刊『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』(新潮社)。本書のテーマは、<この自由で過酷な社会を「いかに生きるか」>だという。その大きな問いの答えにたどり着くため、東畑さんは読者をカウンセリングの世界へ誘っていく。読んでいるうちに、まるで自分もセラピーを受けているような感覚になる本なのだ。 「寂しい」と感じるのは成熟の証 ――この新作はどのような人に読んでもらいた
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