「不動産執行」という言葉を知っているだろうか。 債務者のローン返済が滞った場合などに、土地や建物を差し押さえ、競売にかける手続きのことだ。 リストラ、ギャンブル、投資の失敗――。さまざまな理由で生活の歯車が狂い、追い詰められた債務者と向き合う仕事。 そんな「不動産執行」を生業としているニポポさんに、知られざる絶望の現場の内情を明かしてもらう。 転落する投資家の共通点 この文章に目を通してくれる方の多くは「不動産投資家」としての一面を持ち、大きな、或いはある程度の成功を収めているかもしれない。私は、不動産関連の現場事情を多少なりとも把握している身として、個人的には不動産投資の行く末にあまりポジティブなイメージを持っていない。 それでも「不動産投資家」という一面を持ち、「成功」や「安定」を手にしている方に向けて、この文章を発信していければと思う。 「自分に都合の良くない情報からは目を背ける」