「青木ヶ原樹海の真ん中に村がある」 と聞いたら、皆さんはどのような村を想像するだろうか? 森の奥深くにあり、誰も場所を知らない村。ホラー映画に出てくるような辛気臭くておどろおどろしい場所を想像するかもしれない。 だが実際には、全然怖い雰囲気の場所ではない。 場所は、地図を見ると一目瞭然だ。 精進湖の南。国道139号線から青木ヶ原に食い込むように、長方形の土地があるのが見える。周りには森しかないので、地図上では非常に浮いて見える。 自動車に乗って向かうと、しっかりとアスファルトの道路が敷かれ、整然と建物が並んでいた。映画『樹海村』に出てくるような村を想像してきた人は、ちょっと整然としすぎていて、ガッカリするかもしれない。 ここは現在は「精進湖民宿村」と呼ばれている。名前の通り、民宿を経営している家が多く、「○○荘」と書かれた看板が目につく。 筆者は、青木ヶ原樹海に宿泊する際に民宿「丸慶」と「