とある営業マンが定食屋などに独りで行き、食べる様子を淡々と描く一風変わったマンガ、「孤独のグルメ」。テレビドラマにもなったが、食べるシーンではほとんど喋らず、主人公の心の声でおいしさなどを表現する。 それを見て、「なるほど、これはリアルだなぁ」と思った。たしかに一人で食べてる時は普通喋らない。一方、心の中ではバリバリ言葉が飛び交っている。 この手法、私も記事で食べ物のレポートをすることがたまにあるが、表現手段として使えないだろうか?…と思って試しにやってみた。
食事というのは、味そのものの他に、雰囲気や気分を同時に味わうものだと思う。普通に食事をするとき、暗黙のうちにそういうルールが守られていると思う。 雰囲気を演出する要素の一つは食器だろう。「この食べ物にはこういう食器」という結びつきが一般的にあって、それがその食事に適したいつもの雰囲気を作る。 しかし、たまにその結びつきが壊れることがある。普段の結びつきが強い分、妙な雰囲気になることがある。 にじみ出る違和感。今回は意図的にそのずれた感覚を味わってみたい。 (小野法師丸) ズレがかもし出す、味以外の味わい 一人暮らしをしていた頃、珍しく自分でクリームシチューを作ったのはいいけど、それに合う食器がなくて木製の汁椀に入れて食べたことがある。普段は味噌汁を入れる器だ。 機能としては特に問題ない。ただ、「これしかないから仕方ないけど、さすがに妙だな…」と、じんわり思いながら食べていた記憶がある。 日
飲食店で注文する品を決めるのに、かなり時間がかかることがある。気になるメニューがたくさんあって、どれにしようか迷ってしまうのだ。 しかし、中にはそんな迷いを断ち切ってくれる店がある。メニューが一つだけしかない店だ。 ひどい場合はメニューの迷いすぎで疲れてしまうこともある私にとって、選択の余地のなさは時に心地よくもある。一品のみで勝負するだけあって、個性的な店でもあるだろう。 提供する側の気合いも感じる、単一メニューの店。そんな店をいくつか訪ねてみた。 (小野法師丸) 選択肢がないという開放感 迷いを与える隙のない、メニューが一つしかない店めぐり。牛丼のチェーン店でも結構な種類のメニューを提供する中、店に入ったら自動的にそのメニューになるというシステムは逆に新鮮に映る。 まず最初に訪れたのは、千葉県君津市にある「そば処 食楽膳」という店だ。 旅先の山あいで車やバスに乗っていると、どんな地方に
旅行に出かけると、その土地の特産というわけではないけれども、妙にエネルギーを感じる食べ物というのがある。 地域の名物やローカルフードというところまでいかない、独立系のとんがった食べ物。観光名所を見るのもいいが、そうした食べ物に出会うのも不意を突かれたような楽しさがある。 そうした食べ物はきっとどこの街にもあるのだろうが、今回ほじってみたのは福島県のいわき市。例えば右の写真で食べているのはシュークリームだ。 なんかおかしくないだろうか。他にも独特のパワーを放つ食べ物を食べてきた。 (小野法師丸) 食べ物がでかいと楽しい 今回訪れたのは、福島県の南部にある街、いわき市。名前からしてパワフルだと感じてしまうのは、漫画「ドカベン」でいつも葉っぱをくわえていた岩鬼と勝手に重ねてしまうからだろうか。 しかし、街の方のいわきはひらがなで「いわき」。こう聞くと最近の市町村合併でできたような名前にも思えるが
「ジャケ買い」という言葉がある。レコードやCDを買うときに、中に入っている曲とは関係なく、ジャケットのデザインだけで判断して買うことだ。 個人的には音楽ソフトを買うとき「ジャケ買い」をしたことはないのだが、普段の生活の中でも食品類のパッケージには、外見だけで買いたくなるものがある。 中でも特に、缶詰というジャンルは妙な異彩を放っていると思う。ずっしりとした質感や、中が見えないことも関係しているだろう。そういうわけで、缶詰をジャケ買いしてみたい。 (小野法師丸) 中身とは関係なく手に取りたくなる缶詰 日常的な食品パッケージのひとつ、缶詰。どっしりとした重さと画一的な形状は、どちらかというとやや古めかしいイメージがあるかもしれない。 袋物や瓶詰めと違い、中の実物が見えない構造になっているのも、謎めいたムードを醸し出す。今回、缶詰をジャケ買いしようと思ったきっかけになった缶詰がこれだ。
なんとなく口がさみしかったり、ちょっと小腹が空いたりしたとき、駅の売店でお菓子でも買おうと思うことがある。何がいいかな、と陳列された商品を見るのだが、なかなか決められないことが多い。 それはきっと、駅の売店ならではの密集した陳列に圧倒されているからだと思う。狭いスペースにこれでもかと並べられた数々のお菓子たち。 うーん、どれがいいのか決められない。ならば、店員さんにおすすめのお菓子を聞いてみればいいのではないか。というわけで、山手線を一周して、おすすめお菓子を買ってみました。 (小野法師丸)
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