10月11日、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に、ノーベル平和賞が贈られることが発表された。素晴らしいことである。素直に歓迎をしたい。 メディアやSNSには、歓迎と祝福のコメントがあふれた。ただ中には政治的立場からの見解が述べられている場合もあり、幾分かのやり取りも発生しているようだ。 もともと核政策をめぐる政策的立場の違いが、左派と右派の確執として、立ち現れてきやすい分野である。長年にわたって被団協は、ノーベル平和賞候補だったが、むしろ受賞が遅れた背景に政治的・組織的複雑さの事情があるとも言われていた。 核廃絶論者は、日本政府の核廃絶に関する曖昧な立ち位置を批判する。今回のノーベル平和賞受賞に際しても、左派系の野党の方々や、リベラルと自認する言論人の方々の中に、このパターンの反応が多かったように思える。 これと真逆の政策的立ち位置に、核武装論者がいる。これらの右派・保守系の方々の