汚染水が漏れたタンクと放射性物質が検出された井戸 【木村俊介】東京電力福島第一原発のタンクから300トンの高濃度汚染水が漏れた問題で、東電は5日、タンク近くに掘った観測井戸から、放射性ストロンチウムなどのベータ線が水1リットルあたり650ベクレル検出されたと発表した。この件で、地下水への汚染の広がりが確認されるのは初めて。 東電によると、この観測井戸は、漏れたタンクなどが並ぶ区画の南側1〜2メートルの場所に掘った。深さ約7メートル。近くに周囲より高い毎時16ミリシーベルトのベータ線が検出された排水弁があり、汚染水がここから外に漏れたとして調べていた。 タンク内の汚染水は1リットルあたり2億ベクレル。7月ごろから漏れ始め、周囲に広がったとみられる。8月19日に漏れが発覚したため、タンク内の汚染水は別のタンクに移している。 東電は今後、区画の周囲にさらに観測井戸を掘り、地下水を分析する