富山県黒部市の北アルプスで13日に滑落し、連絡が取れなくなっていた広島市安佐南区長束西1丁目のアルバイト筒井清之さん(74)が20日午前9時ごろ、山中で発見され、ヘリコプターで救助されたと富山県警が同日発表した。衰弱しているものの外傷はなく、命に別条はないという。 県警によると、筒井さんは10日に1人で新潟県側から北アルプスに入山。13日午後4時ごろ、標高約1千メートルの黒部市宇奈月温泉の登山道で足を滑らせ、約10メートル下の沢に滑落した。急斜面を登れなかったため、雨がっぱで雨や寒さをしのぎ、沢の水を飲んだり、非常食として持っていたチョコレート数枚を小分けにして食べたりして救助を待ったという。 家族が18日に広島県警に捜索願を提出。富山県警がヘリで上空から捜していたところ、タオルを振って救助を求める筒井さんを発見した。