日本代表は10年W杯南アフリカ大会に続く決勝トーナメント進出を逃した。欧州のビッグクラブに所属する本田、香川、長友らを擁し、史上最強軍団とも呼ばれたザックジャパン。なぜ結果を残せなかったのか、「誤算」につながった出来事を検証。指揮官と選手の間に溝ができ始めた東欧遠征の舞台裏を探る。 【写真】会見を終え、手を振ってキャンプ地を後にする本田 歯車が狂い始めたのは昨年10月、セルビア、ベラルーシに連敗した東欧遠征からだ。引いた相手を崩せず、戦い方に疑問を持った本田、遠藤、長谷部がザッケローニ監督の元に向かった。「サイドチェンジも使うべき」「戦い方を変えるべき」など直接、訴えた。 直後、指揮官はW杯南アフリカ大会に出場したメンバーと香川を呼び、さらに意見を求めた。その議論自体は忌憚(きたん)のないものになった。だが呼ばれなかった選手は疎外感を味わい、不満が噴出。選手ミーティングが頻繁になったの