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ブックマーク / cruel.hatenablog.com (4)

  • 笠井『新版テロルの現象学』:本論はどうなったんでしょうか。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    新版 テロルの現象学――観念批判論序説 作者:笠井 潔作品社Amazon テロルの現象学はむかーし大学生の頃に読んだけれど、集合観念(みんなが熱狂してオージーしたり集団ヒステリー起こして殺し合ったりらりったり革命の学生運動とかでハイになっちゃったりする状態)でみんな集団自殺するのはいいけど、共同観念だとみんな社会奉仕させられるのでよくない、みたいな話でその主張の根拠がよくわからず、すごいんだと思い込もうとしたけれどやっぱり納得しきれなかったように思う。その後は、矢吹駆シリーズで何となくこのの主張がわかったような気になったけど、結局どんな推理でも「現象学的直感です」で終わってしまって、何が現象学的直感なのかどうやってわかるんだよ! と思っているうちに、もやたらに分厚くいいわけがましくなってきてそっちのシリーズも読まなくなってしまった。*1 今にして思うと、結局この集合観念がよくて共同観念

    笠井『新版テロルの現象学』:本論はどうなったんでしょうか。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    karatte
    karatte 2013/01/26
    文庫化を待つには長すぎるか。古本狙いだな。
  • 寺尾『魔術的リアリズム』:ラテンアメリカ文学の流れの手際よい紹介。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    魔術的リアリズム―二〇世紀のラテンアメリカ小説 (水声文庫) 作者:寺尾 隆吉水声社Amazon 20世紀ラテンアメリカ文学のとっても手際よい紹介。シュルレアリズムに連なる流れとして魔術的リアリズムを位置づけて、超現実主義のパリに行ったアストゥリアスとカルペンティエール(とぼくの知らないもう一人)を通じて新しい書き方がだんだん醸成されてきて、という流れ。魔術的リアリズムというものの質についてもきちんと考察され、それをもとに繰り出される作品評価も鋭い。 『百年の孤独』は魔術的リアリズムの動力を組み尽くして無時間的永遠へと到達するのに対して『族長の秋』は、偽の魔術的リアリズムに強いられた無時間的停滞を真の魔術的動力によって打ち破るのである。(p.176) ちなみにこの著者は、フエンテスの翻訳で彼のこけおどし無内容小説をちゃんと論難できる人なので、鑑識眼と率直さはぼくは信用している。 それがう

    寺尾『魔術的リアリズム』:ラテンアメリカ文学の流れの手際よい紹介。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    karatte
    karatte 2012/11/03
    "ちなみにこの著者は、フエンテスの翻訳で彼のこけおどし無内容小説をちゃんと論難できる人なので、鑑識眼と率直さはぼくは信用している"
  • デュマ『モンテ=クリスト伯』:おお、新訳! まとめて一冊! - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    モンテ=クリスト伯爵 (オペラオムニア叢書) (オペラオムニア叢書 1) 作者: アレクサンドルデュマ,大矢タカヤス出版社/メーカー: 新井書院発売日: 2012/06/27メディア: ペーパーバック購入: 27人 クリック: 1,967回この商品を含むブログを見る すばらしい。新訳が出ましたか! 「モンテクリスト伯」は、長いけど新聞小説だけあって、山場ばっかりで下のペルッツのような上品さはかけらもないが、まあめっぽう面白い。だまされ、ふられ、裏切られ、島流し、復讐! それも武力あり経済戦あり裁判戦ありのなんでもかんでも盛りだくさん。 横書きになっているのでちょっと嫌がる人もいるかもしれないけど、これがまとめて一冊で読めるのはいいし、訳文も古くさくなくてすらすら読めるし、古いイラストも入ってるし、すばらしい。今日なにげなく買って、読み始めたら一気に島流しまできてしまい、あわててを閉じたん

    デュマ『モンテ=クリスト伯』:おお、新訳! まとめて一冊! - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    karatte
    karatte 2012/08/31
    横書きか……
  • 大槻『サブカルで食う』:大槻モヨコ殿の一代記。楽しいよ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    サブカルでう 就職せず好きなことだけやって生きていく方法 作者:大槻 ケンヂ白夜書房Amazon 大槻先生がお書きになった――というより語り下ろした、というべきか――サブカル論というよりは自分の一代記。でもその中で、バンドやりたいとかクリエーターやりたいとか、あまり普通に就職しなくてもいいから好きなことやりたい人向けのいろんな指針がある。これをマジにガイドとして使うやつはいないだろうけど、事務所との契約とか懐事情とか、サブカル系のいろんな落とし穴とか、結構おもしろい。 人気が出てしまうことの弊害とか、「プロの客になるな」とか、いろいろ含蓄のある話も結構あるし、「自由の不自由」とか、ぼくのたかがバロウズにも通じるなあ、という中身もさらっと出ていて、やっぱえらいもんです。書評するってじゃないけど――と思うんだがたまにこういうのもとりあげたほうがわけわかんなくていいのかな、とは思うんだけど

    大槻『サブカルで食う』:大槻モヨコ殿の一代記。楽しいよ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    karatte
    karatte 2012/05/12
    昔の名前で呼ばないで
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