「東京2020オリンピック・パラリンピック」で、大会スポンサーの選定で賄賂を渡してスポンサー選定を依頼したという疑いで、当時のKADOKAWA会長、角川歴彦氏は2022年9月14日に東京地検特捜部に逮捕された。一貫して容疑を否認し、無罪を主張するものの、東京拘置所に収容、23年4月27日に保釈されるまで226日間、身体拘束され続けた。この長期にわたる不当な身体拘束について、角川氏は著書『人間の証明 勾留226日と私の生存権について』で「人質司法」による人権侵害だと強く主張し、国を相手に「人質司法違憲訴訟」を起こした。 「生きている間はここを出られない」 ――本書は、拘置所における「人質司法」の実態をご自身の体験をもとに赤裸々に描かれています。知らないことばかりで、驚きを越えて、恐怖心すら感じました。 日本では容疑者がその容疑を否認し、無罪を主張したり黙秘すると起訴後も長期間の身体拘束が続き