「MANGA Plus」は日本の切り札になるのか? 「少年ジャンプ+」編集部の挑戦:ジャーナリスト数土直志 激動のアニメビジネスを斬る(1/5 ページ) 日本の漫画ビジネスを巡る状況が、2021年に大きく変わっている。一つは作品をデジタルで届ける流通・販売の変化、もう一つは世界で日本漫画が読まれるグローバル化だ。 書店数や雑誌販売部数の継続的な減少もあり、出版は斜陽産業と思われがちだ。しかし現在、大手出版社は空前の好景気を迎えている。直近の講談社の純利益は前期比1.5倍、小学館は44%増、集英社は2倍を超える。この好業績を牽引するのがデジタル出版、とりわけ漫画だ。 全国出版協会・出版科学研究所によれば、20年の出版市場は前年比4.8%増の1兆6168億円。2年連続で拡大した。中でも漫画の勢いがすごい。電子コミックの増加は同31.9%増である。またインプレス総合研究所は、20年度の電子出