大根を触ると喘(あえ)ぎだす装置「セクハラインターフェース」や、ヒト型ロボットPepperの胸部を女性の乳房にアレンジした「ペッパイちゃん」の生みの親である、メディア・アーティストの市原えつこ氏。彼女が手がける作品はセンセーショナルなものが多く、しばしばネット上を賑わせている。 数人でチームを組んでプロダクトを作り出している市原さんだが、自身はアートディレクション……すなわち作品コンセプトを生み出す立場であり、複雑なコードも書けなければ回路を設計することもできない。しかも、平日はIT企業でウェブデザインを生業とする、ごく普通の会社員でもある。そんな奇想天外なキャリアを歩む市原さんに、自身のこれまでの半生と今後の展望、彼女の目線から見た“理系のリアル”について語ってもらった。 [ PROFILE ] 市原えつこ(いちはら・えつこ) 1988年、愛知県生まれ。早稲田大学文化構想学部表象メディア