――メタバースに注目が集まっています。仮想空間の可能性を、どうみていますか? 最初に、私はメタバースの要素技術の専門家でもなければ事業者でもない「1ユーザー・消費者」で、これはそこらのおっさんの雑感だとお断りしておきます。 仮想空間は、コンピューターやインターネットの可能性を、延長したり拡張したりするものだと捉えてます。もともとコンピューターやインターネットは、私たちの認知やコミュニケーションを助け、拡張するものですよね。 コンピューターは、デジタル信号やアナログ数値で記述しやすい対象を、大規模で高速に計算するところから始まった。手で解くのが難しい微分方程式を数値的に解いてミサイルの弾道を計算するみたいな問題が典型です。 そういう計算機がつながってインターネットを形成することで、計算するだけでなくコミュニケーションすることもできるようになった。扱える情報の幅も広がりました。自然言語や画像、