「皆様、お待たせいたしました。それでは…新郎新婦の入場です!」 すべすべに磨き抜かれた新郎と新婦が手を取り合って式場の扉をあけ入場してきた。 「結婚式は一世一代の晴れ舞台なのよ!」と豪語していた新婦は、いかにバブル世代であろうとも度肝を抜いて、抜いた度肝が空に飛んで星になる位のドヤドヤデーハーな式にしたい!と言っていた。引き出物は二人の顔写真入り大皿しかない。ゴンドラ、お色直し5回、テントウムシのサンバ、裸踊りの出し物が企画された。新婦本人も過酷なダイエットによりライザップのCMみたくテーテッテテーしてスタイルを完成させブライダルエステを行い玉のような肌になったということらしい。新郎もブライダルエステした。そして一対のすべすべ新郎新婦が完成した。 扉を開け意気揚々と光り輝くばかりの二人が手に手を取って笑顔のまま足をつるりと滑らせ、ついた尻で前方に滑った。直線上に鎮座していたウェデングケーキ