引きこもりの中高年が劣等感や将来への絶望感に苛まれているケースも多い Masafumi_Nakanishi/iStock. <親と同居する引きこもり中高年の問題は、都市部よりもむしろ地方部で深刻化している> 「8050問題」に社会的関心が高まっている。80代の老親と、引きこもりが長期化して50代の子が同居している世帯の問題だ。 中高年が親と同居する事情は様々だが、基礎的生活条件を親に依存し続けることは憂慮される。親はいつまでも元気ではない。同居している親は「自分がいなくなったら、この子はどうなるのか」と気をもんでいる。 同居している子も心中は穏やかでなく、劣等感や将来への絶望感に苛まれているケースが多い。それが暴発したのが、先月に川崎市で起きた通り魔事件だった。容疑者は叔父夫婦と同居する51歳の男性で、長らく引きこもりの状態にあったという。数日後には、年老いた元官僚が同居する40代の息子を
![この10年間で一気に日本全国で顕在化した「8050問題」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c47fb362b977ad850b413db39c659a2d2b70fdff/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fstories%2Fassets_c%2F2019%2F06%2Fmaita190620-pic01-thumb-720x480-162149.jpg)