若者の旅行離れは数字の上だけでなく、日々の業務で実感している旅行会社も少なくないだろう。先ごろ開催されたJATA経営フォーラム2009の分科会Aは、「将来のリピーターを獲得するには!!−若者に旅行を注目させるヒントを探る−」がテーマ。U.S.トラベルアソシエイションのディレクター田中映子氏がモデレーターを務め、コメンテーターの東京圏駅ビル開発の営業部マーケティンググループリーダー浦野亮一氏、ダイヤモンド・ビッグ社地球の歩き方編集本部副本部長の奥健氏、日本通運の首都圏旅行支店SIT企画販促課課長の中島慎一氏が、各社の取り組みや提案を語った。 海外旅行に価値を見出せない若者たち 最近、海外旅行に対する若者の反応でよく耳にするのは、「この旅、行って意味がありますかね?」というセリフ。根底に「無駄なことは省きたい」、「失敗したくない」といった合理的かつ消極的な思考があるという。事実、海外旅行の阻害