学食に二郎を! 慶應義塾大学でそんな運動が起こったことがありまして。 あっはっは、素敵な冗談だなー、関東にも京大みたいな冗談をする学生が増えたんだなー、福沢諭吉像が折田先生みたいに仮装させられちゃう日も来るのかなー、とのんきに思っていたら。 マジでした。 いや、本当にそういう運動があったのである。ことの起こりは慶應義塾大学三田キャンパスが面している国道一号線が拡幅され、道に面していたラーメン二郎が立ち退かなければならないと判明したことだった。足繁く同店に通っていた(1日に1人は手鍋を持参して『これにお願い』というやつもいた。いわゆる『鍋二郎』)体育会系の学生とOBが中心になって運動を始め、当時の学食の一画に店舗を移転させようとしたのである。吉野屋とかスターバックス・コーヒーがキャンパス内に出店するご時勢を先取りした運動、といえなくもない。 そのことは、村上純『人生で大切なことはラーメン二郎
いかにも下北沢辺りにありそうなカフェで歌っているカーミィの頭の中は、将来への夢でいっぱいだった。自身がボーカルを務めるバンド「カーミィ&スモールサークルフレンズ」のヴィジュアルとサウンドを、より60年代に特化させる。 ボーカルスタイルもウィスパーボイスに変えていく。ようするにピチカートファイブまんまなわけだが、そこに“テン年代の”と付ければなんとなくカッコよく感じられてしまう。一周まわってアリだよねと。 カーミィの夢は果てしなくふくらむ。オリジナル曲でCDデビューし、音楽雑誌に2万字インタビューが掲載され、有名ミュージシャンにプロデュースしてもらい、アパレルのCMソングに抜擢される。いずれは自身のファッションブランドを立ち上げ、雑誌には連載コラムをいくつも持つ。 「なんていうか…『カーミィ』という職業? みたいな?」 ひっぱたいてやりたくなるようなことを言うカーミィ(本名:藤島美津華)だが
パリでハンバーガーを食べる。はっきり言って「今さら」感が満載である。なぜならフランスの主要なメディアでは「おいしいハンバーガー、トップ10」というような特集を何度も組んでいるし、日本人観光客にとっても「フランスでハンバーガー」というのは、1つの選択肢になりつつある。 よって、どの店舗のハンバーガーがおいしいといった議論は、エキスパートのそれら媒体に任せるとして、コネタではフランス(欧州)のハンバーガーと日本のそれとの違いを探してみた。そこにはハンバーガーの出生の秘密があった。 フランスのレストランでハンバーガーを注文するとき、大抵はステーキのように「レア(フランス語ではセニャン)、ミディアム(ア・ポワン)、ウェルダン(ビアン・キュイ)」の3種類を伝えなければならない。大手ファーストフードチェーンの場合、ハンバーガーのパテはどれも同じ焼き加減(ウェルダン)で提供されるが、フランスではお高めな
今年の5月23日から5日間、マレーシアの新行政都市プトラジャヤで「HARI BELIA NEGARA 2012」と題する大規模なフェスティバルが開催された。 ハリ・ブリア・ヌガラ──英語にすればNational Youth Day、つまり“青年の日”という意味のこのイベントは、およそ500もの小イベントの集合体で、日本で言えば代々木公園のタイフードフェスティバルとサマーソニックとコミケと京王駅弁大会をひとまとめにしたような、そんな感じの巨大イベントだ。 マレーシアは日本とも親交の深い国なので、このイベントには“ももクロ”ことももいろクローバーZ、そして“しょこたん”こと中川翔子が日本代表として招聘された。中川翔子なら、アニメやゲームに詳しいオタクアイドルということで、海外にも名前が浸透しているのはわかる。でも、ももクロはどうなの? 日本国内でさえ、まだそんなには有名とは言えないと思うんだ。
かつて、ボブ・ディランが「大して意味のない歌詞を、他人が勝手に深読みしてる姿を見るのは楽しい」(注:うろ覚え)なんて笑っていて、その不意を突くタネ明かしに思わず脱力したことがある。 っていうか多くの伝説って、実はそんなものなのかもしれない。 そして、ディランと全く同じことを、実は有吉弘行が口にしている。 「僕からすると、前と同じように下ネタも悪意もまきちらしてますけど、最近は勝手にみんな、いいように解釈してくれるんですね」 これは、4月22日に双葉社から発売された新刊『毒舌訳 哲学者の言葉』(著・有吉弘行)の冒頭に書かれている一説。驚いた。有吉が、いつの間にかディランと同じ域にまで辿り着いていたなんて!(いいように解釈) ちなみに、有吉は哲学を以下のように定義している。 「哲学とは、変わり者の人が適当に言ったことを、なんとか普通の人たちが解釈してあげて、無理やり“わかるわかる”と納得してあ
自意識過剰な時代。誰もが自分のことをしゃべりたがっている。誰もが自分のことについて聞かれたがっている。そして、誰もが誰かのことを知りたがっている……ってことはないな。どこの誰かもわからない人間のことは、別に知りたくはない。でも、知りたいひとがいるなら、聞くことができる。そんな気持ちに応えるように開発されたのが、新しいネットサービスの「ザ・インタビューズ(THE INTERVIEWS)」だ。 インタビューというのは、著名な作家やタレントなどに対して、雑誌の記者やテレビのレポーターなどがするもの、とこれまでは相場が決まっていた。ところが、誰もが自由に質問したり質問を受けたりできるということで、「ザ・インタビューズ」は登場するなりあっという間に話題になり、どんどこ利用者が増えている。 新しいネットサービスはとりあえず試してみる派のわたしも、さっそくアカウントを登録してみた。質問の回答を見るだけな
とんでもない一夜だった! 4月3日、東京都庁の真裏に位置する新宿中央公園の一角で、ある集団による花見が行なわれた。花見いいよねー、そろそろ暖かくなって来たし、なんでも自粛自粛と騒いで経済を停滞させるよりも、みんなで明るく花見でもして、元気を出した方がいいよねー。 で、その花見の参加者というのが300人。え? おまけにUstream中継でその様子を見ていた人達が3000人。こ、これはいったいどういうこと!? 発端は、書評家の豊崎由美氏(通称、社長)のつぶやきだった。石原都知事が「被災者に配慮して花見は自粛せよ」などと言ったことに対し、「自分は『天罰』なんて配慮のカケラもないこと言っといて何ぬかす! だったらオデ(社長の一人称)は都庁前で花見でもカマシたろかい!」と、大体こんなような意味のことを吠えた。 これに賛同したのが映画評論家の町山智浩氏だ。電力が不足していたり、仮設トイレや警備の人員な
いくつもの町が失われ、多くの人々が命を落とした。行方不明者もたくさんいる。地震や津波の被害だけでなく、原子力発電所が破損したことで大規模な避難も行なわれている。亡くなった方々のご冥福を祈るのはもちろんのこと、いまだ行方のわからない人たちの所在が一刻も早く判明することを願ってやまない。わたしの親戚も福島県と茨城県に大勢住んでいるが、この原稿を書いている現在、まだ安否の確認はできていない。 テレビをつければ、どこのチャンネルでも緊急特番を組んでいる。 数々の伝説を持つあのテレビ東京でさえ、通常放送を取りやめたことで、人々を驚かせている。 今回の災害の影響で、ここ数日に予定されていた様々なイベントが中止になった。中止の決定にはそれぞれの事情があるのだろうし、そうしたことで被災者が救われる場合も少なくないはずだ。ただ、いまは非常時だからすべての娯楽は自粛せよ、と強要するような意見には、どうしても違
小学生映画日記原画展は2011年2月22日(火)~27日(日)までなので、このレビューが掲載される頃には終わってしまっているかと思われますが、同人誌「小学生映画日記」はまだ入手可能です。本文後のリンクからどうぞ~。 8歳の小学生女子マーリーちゃんが、日々鑑賞した映画の感想を絵日記にしている「小学生映画日記」というブログが、各方面で大人気だ。昨年末の文学フリマでは、これまでのエントリーに描き下ろしを加えたものを同人誌として出版し、用意した150部を2時間で完売するという快挙も見せた。 そんな「小学生映画日記」のイラスト原画展が、東京は中野のギャラリーカフェ「alternative cafe」で開催されていたので、見学ついでに取材してきた。 お店のドアを開けると、いきなり8歳女子が描いた「ZOMBIE」のポスターが目に飛び込んでくる。お、お父さん、そのチョイスは大丈夫なんですかー! と心配にな
1983年、アメリカはフロリダ州クリアウォーター、ハンプトンロードの片隅に一軒のレストランが開業した。 その名もHOOTERS(フーターズ)。 この店は、バストの大きな女の子ばかりをウェイトレスにそろえ、おまけに白いタンクトップとオレンジのホットパンツというコスチュームで、彼女たちのスタイルのよさを積極的にアピールしていた。 その健康的なお色気は、鼻の下の伸縮性に優れた男性たちの圧倒的な支持を得て、瞬く間に支店の数を増やしていった。フロリダから東海岸、サンベルト(南部の温暖な地域)、ロッキー山脈を越えて西海岸へ。そしていまではアメリカ本土のみならず、中南米、ヨーロッパ、中国、南アフリカなど、世界中に支店網を拡大しているのだ。 ずいぶん前から「日本にも支店が出来るらしい」という噂はあったが、あくまでも噂であって、なかなかそれが実現されることはなかった。だから、海外旅行のついでにフーターズを体
「週刊プレイボーイ」にて大好評連載されていた中日ドラゴンズ落合博満監督の長男、落合福嗣氏のコラムが1冊にまとめられた。その名も『フクシ伝説 うちのとーちゃんは三冠王だぞ!』。 なんという直球なタイトルか。連載時から毎週楽しみに読んでいて、これが単行本化されたとなれば何をおいても買わねばなるまい! と書店に駆けつけて、平積みされた本の表紙を見た瞬間に店内で盛大にお茶吹いた!(飲食しながら本屋に入ってはいけません) なんという表紙! 出版物として反則だよ! これを笑わないでレジに出せる奴はいないだろう。というか出された方の店員さんも拷問だ。笑ってレジが打てない。 もちろん、すごいのは表紙だけではない。これは実際に購入した人だけのお楽しみなので、ここでお見せするわけにはいかないが、いきなり巻頭グラビアが殺人的なおもしろさなのだ。 白いタオル地のバスローブを羽織った福嗣氏が、片手にバスケットボール
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