公約違反ばかり 1カ月前の6月11日、菅は初の所信表明演説でこう訴えた。 「国民の皆さまが私を信頼してくださるかどうかでリーダーシップを持つことができるかどうかが決まります。私を信頼していただきたい」 だが、菅も、民主党も、果たして国民の信を得る振る舞いをしてきただろうか。むしろ逆ではないか。 揮発油税の暫定税率廃止撤回、子ども手当の満額支給の事実上の断念、高速道路無料化の先送り…。民主党は、昨夏の衆院選で高らかに掲げたマニフェストを次々に覆し、自らが率先して導入したマニフェストをおとしめた。 それだけではない。菅は首相就任後に打ち出したのは、自らが副総理として仕えた鳩山の政治路線を否定だった。消費税率引き上げもそうだし、党政策調査会の復活もそうだ。 鳩山が最重視していた小沢との連携も捨て「しばらく静かにしていただいた方が本人にとっても民主党にとっても日本の政治にとってもよい」と言い放った