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ブックマーク / satoshi.blogs.com (36)

  • NTTの株価総額が世界一だった時に、Microsoftに転職した理由

    「6年勤めたNTT退職しました」という記事が、注目を浴びているようですが、この筆者が NTT を辞めた理由が、私が32年前(1986年)に NTT を辞めた理由とあまり変わらないのに、少々驚きました。 私が NTT を辞めた件に関しては、これまで色々なところで話しては来たのですが、まとまって文章にしたことがなかったので、これを機会に書くことにしました。普段ならメルマガ(週刊 Life is beautiful)の読者限定で書くところですが、今回だけは、出来るだけ多くの人に読んで欲しいので、ブログ記事として公開します。 当時、NTTは電電公社から民営化したばかりで、1985年に入社した私は、NTTとしては第1期生でした。大学は、早稲田の理工学部電子通信学科で、修士課程まで行きました(当時は、情報学科はまだ独立しておらず、電子通信学科がソフトウェアとハードウェアの両方をカバーしていました)。

  • サイボウズ009?

    狙いましたね、サイボウスさん。40年近く眠っていたシナプスの一群が見事に反応し、主題歌が頭の中に流れてしまいました。

    サイボウズ009?
    kawacho
    kawacho 2012/02/22
    サイボウズ戦士、誰がために戦う?
  • Apple TVが「ホビー」でなくなる日

    何らかのきっかけで、ブログの昔のエントリーへのアクセスが急増することがある。最近増えているのが、2009年の末に書いた「アップルの30年ロードマップ」というエントリーへのアクセス。スティーブ・ジョブズを失ったアップルが、これからどこへ行こうとしているのかに興味を持つ人が増えているのだろうか。 2009年末と言えば、iPadの発表前だが、私の見方は基的にあの時と変わっていない。iPadはほぼ私の予想通りの形で出て来たし、Amazonとともに出版業界に激震をもたらしている。 あの時点で予想したもののうち、まだ実現していないのは、Apple TVによる放送業界とゲーム業界の革命。 放送革命の方はまだ数年はかかると思う。ComcastやDirectTVと対抗するには、ダウンロード型の視聴ではなく、ストリーミングもしくはマルチキャストでスポーツ番組をリアルタイムで見れるようにする必要があるが、ES

    Apple TVが「ホビー」でなくなる日
  • オリジナルなステレオグラムが作れる neu.Stereo

    先週、アップルに提出した neu.Stereo (450円、iPhone/iPad/iPod touch用)が順調に審査に通りリリースされたので報告させていただく。このアプリは、来の開発計画に入ってはいなかったのだが、どうしても私自身が欲しくて作ったもの。最初にステレオグラムを見たとき以来、自分で作ってみたいと思っていたのだ。 ちなみに、当初は他のユーザーの作品を見る事ができるギャラリーアプリを無料で配布し、オリジナルのステレオグラムを作れるプラス版を有料で、と考えていたのだが、ステレオグラムを見て楽しむだけならアプリは不要だし、iPadiPhoneを持たないユーザーでの楽しめるように、ギャラリーは Facebookのファンページを活用して提供することにした。iOSアプリへの Facebookファンページの活用は初めての試みなので、どうなるかが楽しみである。 以下が iTunes スト

    オリジナルなステレオグラムが作れる neu.Stereo
  • iCloudとファイルストレージ型アプリの相性問題

    今日になって突然Appleから連絡があり、「CloudReadersのユーザーは妙に大量のデータをdocument folderにしまっているが、これって当にiCloudにバックアップする必要があるのか」という尋ねられた。ユーザーによっては数ギガバイトのマンガファイルをCloudRedersにしまっている人もいるわけで、それを全部iCloudにバックアップすることになるとネットワークとサーバーへの負荷が半端でなくなってしまうのだ。 GoodReaderなども同じ問題を抱えているはずだが、PDFファイルは一般的にCBZファイルよりははるかに小さいし、CloudReadersのヘビーユーザーのストレージ量は、iOSアプリの中でもずば抜けて高いのだろう。 とりあえず「人にもよると思うけど、CloudReadersをストレージ代わりに使っているユーザーもいるから、少なくともiTunesでバックア

  • エンジニアの役割

    技術評論社の WEB+DB PRESS に連載中のコラムが新しくウェブで公開されたので、ぜひとも読んでいただきたい。 エンジニアの魔法の手〜面白いプロジェクトの関るには このコラムで一番注目していただきたい部分は、以下の一節。 自分が関わっているプロジェクトの方向性がおかしいと思ったら,自分がどんな立場にいようと強く主張すべきだ。会社はそんなエンジニアを必要としているし,当に会社のためになるのであれば必ず耳を傾けてもらえるはずだ。「そうは言っても,難しいんだよ」などと逃げを決める上司は怒鳴りつけてやればよい。 会社にとって最悪なのは,「こんなものを作っても誰も使わないんじゃないか,会社の価値を上げることにつながらないんじゃないか」と思いながらも黙々と仕事をするエンジニアだ。そんなエンジニアばかり集まっている会社は絶対に市場で成功しない。プロジェクトに関わるエンジニア全員が,「自分たちがど

  • なぜ横並びで展示されるAndroidタブレットを作ってもだめなのか

    先日のエントリー「Androidタブレットはヨドバシカメラの『Androidタブレットコーナー』に横並びにされた時点で負けだ」には、例によって賛否両論のさまざまなフィードバックがよせられたが、否定的な意見の大部分は以下のようなもの。 何故負けなのかがあまりイメージ出来ないなあ。描かれている様子はAndroidが盛況を博しているものにしか見えない。 PCメーカーが「何のためにWintel」と考えてるとは思えないし、スマホやタブレットで「何のためのAndroid」って問いに意味があるとも思わない。 すでにそんな現状の Windows PC でも一定の利益は出ているのだから、Android タブレットも負けではあるまい。 歴史に学ぶとするなら、iPhone/iPadMachintosh だとすれば、Android機はPC/AT互換機なんだと思う。ただ、「Windowsなのでどれも使い勝手は

    なぜ横並びで展示されるAndroidタブレットを作ってもだめなのか
  • Life is beautiful: Androidタブレットはヨドバシカメラの「Androidタブレットコーナー」に横並びにされた時点で負けだ

    今年のCESについてだが、すでに「感心した商品」と「自分も関係していてうれしかった発表」に関しては書いたので、今回は「これはだめかな」と思ったもの。 まずその筆頭は「3Dテレビ」。これ以上大きくすることも薄くすることも解像度を高くすることもできなくなってしまった「成熟しきった」デバイスであるテレビに何とか付加価値を付けようという気持ちも分からないでもないが、正直言ってこれはいらない。CESに出品されている最新の3Dテレビを見てもあまり感動しないし、そもそも目が疲れる。今年の末あたりになって、「結局3Dテレビって何だったの?」という話になると私は見ている。 二番目は「Android」。前にも書いたが、これから家電やスマートフォンの市場に新規参入しようというアジアのメーカーにとっては、Androidを活用して短い開発期間と低コストで「安かろう悪かろう」のデバイスを薄利多売で売りまくるという戦略

  • 「公共投資」が生み出した日本のITゼネコンビジネス

    以前にもここで触れた、WEB+DB PRESS Vol.58に書いた「なぜ日のソフトウェアが世界で通用しないのか」というコラム、全文が公開されたのでぜひとも読んでいただきたい。 この問題の根底にあるのは、来ならば「知識集約型産業」として成長すべきだった日IT産業を、道路工事やビルの建築と同じように「労働集約型産業」として育ててしまった一点にある。 景気が悪くなると「公共投資」という名目で、税金でやたらと高速道路やダムを作ったりすることにより地元の企業にお金が流れる(そして結果として雇用が促進される)仕組みになっていることは良く知られているが、それとほぼ同じような形で、「国内のIT産業を育てる」という名目で政府や特殊・公益法人からメーカー(特に、旧電電公社の傘下のメーカー)やITベンダーにお金が流れる仕組みができてしまったために、そこに土木建築業界とまったく同じような「ITゼネコン」

    kawacho
    kawacho 2010/09/21
  • スタートダッシュ型仕事術:実践編

    昨日書いた「『時間に余裕があるときにこそ全力疾走で仕事し,締め切りが近づいたら流す』という働き方」というエントリー、Twitterやハテブでたくさんのフィードバックをいただいたが、その中で気になったものの一つが、「そうは言っても仕様がころころ変更になるからスタートダッシュで仕事をしていたら時間が無駄になる」というもの。 まず最初に言っておくと、「仕様がころころ変更になる」のはソフトウェアの宿命。どんなに頭の良い人が設計しても、「作ってみなければ分からない」「使ってみなければ分からない」ことはどうしてもあるので、「アーキテクチャの大幅な変更」「ユーザーインターフェイスの大幅な変更」があるのはあたりまえ。 ぜひとも認識して欲しいのは、「だからこそスタートダッシュで肝となる部分を一気に作って、早めに(仕様変更が必用かどうかの)見極めをする必用がある」という点。特に「作って見なければ分からない」部

    スタートダッシュ型仕事術:実践編
    kawacho
    kawacho 2010/07/21
  • Life is beautiful: 「時間に余裕があるときにこそ全力疾走で仕事し,締め切りが近づいたら流す」という働き方

    かれこれ30年以上もこの業界でプログラムを毎日のように書いて来た私。当然、自分なりの働き方のノウハウみたいなものも会得して来たつもりだ。以前ここに「私のとっておきのプログラミングスタイル」というエントリーを書いたので、まだ読んでいないプログラマーの方にはぜひとも読んでいただきたい。 ちなみに、そんな中でも後輩とか部下に教えるのが一番難しいのが、「スタートダッシュでできるだけはやくめどをつける」という仕事スタイル。どのエンジニアも、ちゃんと説明すればこの働き方の効用は理解してもらえるのだが、実際の現場でちゃんと実行できる人は100人に1人もいない。 「人はみな怠惰だから、締め切りに迫られなければがんばれないんだ」と言ってしまえばそれまでだが、「まがりなりにもプロとして仕事をする限りは、ペース配分ぐらいはちゃんと考えて仕事をすべき」というのが私の主張。トップクラスのマラソンランナーでペース配分

    kawacho
    kawacho 2010/07/20
  • 日本でのiPadローンチ、一夜明けて

    普通のことは色々なことが書いているので、とりあえず「私が」感じたこと思ったことをつらつらと書いてみる。 1. 孫さんすごい iPadのローンチは、どの国でもあくまで「Appleの」ローンチ・イベントであったはずなのに、それを「Softbankの」ローンチ・イベントにしてしまった手腕はすごい。来ならメディアは銀座のアップルストアに並ぶ人の行列を映すべきなのに、一番注目されたのは表参道のSoftbankに並ぶ人の行列だったということは注目に値する。最近のSoftbankショップは、Look&FeelがまるでAppleストアであることを考えれば、昨今のAppleのブランド力の急上昇に相乗りする形でSoftbankのブランド力を上げる、というマーケティング戦略がとてもうまく行っていると言える。「SIMロックはかけない」はずだったiPadに、日でだけSIMロックをかけさせるなど、その交渉力は天下

    kawacho
    kawacho 2010/05/29
  • 電子出版に関する一考察:コンテンツのガラパゴス化の危機

    今日は日経BPのセミナー(参照)で、iPadと電子出版の未来について講演をしてきた。私の講演の内容に関しては、一両日中にネットに上がると思うのでここには書かないが、この講演およびその準備段階を通して学んだとても大切なことを一つ書こうと思う。それは日の出版社に迫る「コンテンツのガラパゴス化の危機」である。 午後の部でヤッパの伊藤氏の講演を聞いていて少し疑問に思ったので、フォーマットのオープン化に関する質問をした私だが、彼の「まだコンテンツの数が少ないのでオープン化を考慮する必要はない」という返答でヤッパの狙いが明らかになった。セルシスと同じく「クローズドなフォーマットによるコンテンツの抱え込み」である。 ここまでフォーマットのオープン化(すなわち誰でもビューアーをライセンス・フリーで作れること)の大切さが叫ばれている今、時代に全く逆行するビジネスモデルだが、漠然とした危機感を抱いてはいるが

  • iPad用スタイラスを自作する方法

    iPad向けのお絵描きソフトを共同開発している友人(Pete)と私が会う時は、お互いにiPadを持ち寄って、(自分たちの作ったアプリで)メモを取りながら色々と相談をしているのだが、彼がその時に必ず持って来るのがスタイラスペン。 確かに指より細いので書きやすそうだが、その価格が12ドルと聞いて「それは暴利だ!」とつい叫んでしまった私である。Peteは動揺もせずに「このスポンジが特殊なんだよ」と自慢げに見せてくれたのが、そのスタイラスの先っぽについた黒いスポンジ。 なんだか見覚えのあるスポンジだったので、「このスポンジなら秋葉原で入手できる」と言った私に、「それなら今度日に行った時に買って来て証明してみせろ」というPete。 そこで早速、今回の出張を利用して秋葉原に行って来た。例の「部品市場」の二階のどう考えても消防法違反をしていそうな店の一軒に入り、「名前は知らないんだけど、例のIC用のス

    kawacho
    kawacho 2010/05/25
  • iPadアプリ作成日誌: CloudReaders 1.04で輝度調整を追加

    些細なバグのために、二回ほど審査に落ちたために手間取ってしまったが、CloudReaders 1.04 がようやくiTunesストアに並んだ。今回のバージョンアップはいくつかの細かなバグフィックスと、メモリ効率の向上(かなり大きな画像を含んだCBR/CBZファイルを読み込んでも耐えられるようになった)と、輝度調整だ。 iPadAmazonKindleとは違って、バックライトの液晶。ハード的な輝度調整機能がないので、暗い部屋で電子書籍を読むと、そのバックライトが明るすぎる。そこで追加したのが、ソフトウェアによる輝度調整機能(上の図)。 仕組みはとても単純。UIを表示するUIViewの上に、画面いっぱいの大きさの真っ黒なUIViewを表示し、それの透明度を20%〜100%の間で変更しているだけだ。 しかし、アップデートのたびに、iTunesストアでのユーザーによる評価が徐々にだが上がって行

    iPadアプリ作成日誌: CloudReaders 1.04で輝度調整を追加
  • iPadアプリ作成日誌: CloudReaders 1.03

    今回のCloudReadersのアップデートは、何と申請から48時間以内に承認されるというスピード承認。前回のアップデートの承認が1週間近くかかったのと比べると格段のスピードアップだ。 今回のアップデートの目玉は三つ。(1)米国ユーザーからの要望が多かったCBRファイル(JPEGファイルの集まりをZIPではなくRAR圧縮したもの)のサポート、(2)巨大な画像ばかりを持つPDFファイルを読み込ませるとアプリが落ちるという問題点の回避、(3)UIの微調整だ。 今回のアップデートで一番苦労したのは、「巨大な画像ばかりのPDF」ファイルの扱いだ。PDF来文字データとベクターデータを扱うのが得意なフォーマットだが、雑誌やをスキャンしたものをPDF化した場合、各ページにスキャンしたままの解像度の画像が貼付けられたページが作られることになる。 そんなPDFファイルをiPhone OSのAPIを使っ

  • Life is beautiful

    「6年勤めたNTT退職しました」という記事が、注目を浴びているようですが、この筆者が NTT を辞めた理由が、私が32年前(1986年)に NTT を辞めた理由とあまり変わらないのに、少々驚きました。 私が NTT を辞めた件に関しては、これまで色々なところで話しては来たのですが、まとまって文章にしたことがなかったので、これを機会に書くことにしました。普段ならメルマガ(週刊 Life is beautiful)の読者限定で書くところですが、今回だけは、出来るだけ多くの人に読んで欲しいので、ブログ記事として公開します。 当時、NTTは電電公社から民営化したばかりで、1985年に入社した私は、NTTとしては第1期生でした。大学は、早稲田の理工学部電子通信学科で、修士課程まで行きました(当時は、情報学科はまだ独立しておらず、電子通信学科がソフトウェアとハードウェアの両方をカバーしていました)。

    Life is beautiful
  • 共著「Google Chrome OS」出版のお知らせ

    先日のセミナーでも少し触れた、「Googleのコモディティ戦略」。インプレスからこのたび出版される「Google Chrome OSー最新技術と戦略を完全ガイド」の「戦略」の部分に共著者の一人として寄稿したのでここで紹介させていただく。 Chrome OSにせよAndroidにせよ、OSをGoogleが無料で提供するには深い意味があるのだから、それをちゃんと理解した上で、自社のデバイスに採用するかしないかを「経営判断」として決めるべき。「他のメーカーも載せはじめたから」とか「自分だけ乗り遅れたくないから」ぐらいな安易な気持ちで始めると、「実際やってみたら得をしたのはGoogleだけ」という結末になりかねないので慎重にすすめるべき。 2年ほどiPhone向けのアプリを作って来た結果、最近強く思うのは、テレビなどの据え置きがたの家電にアプリをダウンロードして走らせる、という発想自体が根的に間

  • もし日本のメーカーが iPhone を発売していたら..

    iPhoneは会社から支給されて使っていますが、非常に使い勝手がいいです。 ただ、これでは、いまほど欲しくならないことはたしかですね。 他の機種と同じ土俵の上に上がってしまっているので、「なんかいろいろ機能がごてごて付いてる中の携帯の一つ」というところでしょう。 つまり、「売れるモノも売れなくなる」、「売り方次第」ということを今更ながら思い知らされました。

    もし日本のメーカーが iPhone を発売していたら..
  • アップルの30年ロードマップ

    昨日、日経BP主催のAndroidに関するセミナーで講演+パネルディスカッションをしたのだが、パネルディスカッションを一緒にさせていただいた、日通信の福田尚久氏との話(特に、楽屋に戻ってからの非公開の話)が興味深かった。 福田氏は、スティーブ・ジョブズがAppleに戻り、Microsoftからの資金調達、iPodのリリース、アップル直営店の展開、という今のAppleの成功の基盤となる「奇跡の復活」を遂げた時期にジョブズの側近として活躍した人。 彼に言わせると、今のAppleのビジネス戦略は、倒産寸前だった97年当時に作った「30年ロードマップ」に書かれた通りのシナリオを描いているという。 もちろん、具体的な内容は企業秘密でもあるので直接聞き出すことはできなかったが、ここ12年の間にアップルが出して来たもの(iPod, iTunes, iPhone, Apple TV, Safari, O