結婚や男女の関係は「こうあるべき」と縛られ、「自己の幸せ」よりも「外からの評価」に重きを置いてしまう日本のあり方に、ヤマザキさんは以前から疑問をもっていたという。特に、『ヤマザキマリの人生談義』という新聞連載を始めてからそのことを感じることが増えたという。 「不満をもっている夫婦がとても多い。しかも、みんなパートナーに本音を話せず、我慢している。浮気をしていることが不満なのに、離婚は体裁が悪いと我慢する。自分たちのためよりも、世間や周囲を安心させるために関係を維持する、ペルソナ的夫婦関係とでもいうのでしょうか。それもまたひとつの夫婦の形だと思うのですが、ただ仮面と本質のバランスをうまく保てなくなったときには、精神面への負担も大きくなるでしょう」 日本で「卒婚」など多様なパートナーとの形がいわれだしたのは、過渡期の表れなのかも、とヤマザキさん。でも、「卒婚」「週末婚」「事実婚」といった呼び名
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