野田佳彦首相は女性宮家について「大変、緊急性の高い課題と認識している」と述べ、時期を区切らず検討を進めていく意向を示した。 近く皇室典範改正に関する有識者会議を発足させる際にはテーマを女性宮家の問題に限らず、旧皇族の皇籍復帰も含む幅広い論議を求めたい。 女性宮家の創設は平成17年、小泉純一郎内閣の有識者会議の最終報告でも示された。報告は「女性・女系天皇容認」「男女を問わず長子優先の皇位継承」と男系継承の歴史を否定した内容で、それらと併せた提案だった。 だが、この有識者会議はメンバー構成などから「初めに結論ありき」との疑いが指摘された。 発足前に女性・女系天皇を容認する極秘文書を作成していた事実も後に明らかになった。当時の議論は白紙に戻し、一から議論し直すべきだ。新たなメンバーには皇位継承の歴史に詳しい識者を入れるなど人選にも注意が必要だ。 旧皇族の皇籍復帰について、6年前の有識者会議の報告