現在は全体的に、「AI(人工知能)はバブルにすぎない」という言説が大きくなりつつあるようだ。これは、「ハイパー・スケーラー(巨大なクラウドやデータセンターを運営する事業者)に出荷されるエヌビディアのGPUを除けば、AIに対する実需要はほぼ存在しない」という認識に根ざしたものだ。 メタや、アルファベット傘下のグーグル、アマゾン、テスラといった大企業がこぞって、AIインフラに1000億ドル(約14兆6000億円)以上の設備投資を行なっている(これは、「セルイン」と呼ばれる、メーカーから卸や販売店に商品が納入される方向だ)。その一方で、顧客がAIをどう活用するのかという側面(こちらは「セルアウト」と呼ばれる、卸や販売店から、実際のユーザーに商品が渡る方向)については明確なビジョンが存在しないというのは、一見したところ、馬鹿げた話のようにも思える。 しかしながら、セコイア・キャピタルやゴールドマン