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ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (13)

  • 筋線維がなぜ長いのかを発見 -筋肉を増強するための新しい治療戦略に期待-

    土谷正樹 工学研究科教務補佐員、原雄二 同准教授、梅田眞郷 同教授らの研究グループは、正しい筋線維の形成に必須なタンパク質をふたつ発見し、それらの関係性とメカニズムを明らかにしました。 研究成果は、日時間2018年5月24日に、国際学術誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。 私たちは日常生活を送るなかで、激しい運動時には筋線維がダメージを受けます。このダメージに対応し新しい筋線維が作り出されることで、筋肉の機能が維持されます。老化や筋肉の病気(筋ジストロフィーなど)によって、新しい筋線維を形成する能力が損なわれることから、寝たきりをはじめ様々な問題が生じます。今回、筋線維のかたちを決定するメカニズムの解明により、筋線維の形成を促進する新しい創薬ターゲットの候補を見つけたともいえます。超高齢化を迎える日において、筋肉を増強する薬の開発が今後期待され

    筋線維がなぜ長いのかを発見 -筋肉を増強するための新しい治療戦略に期待-
  • ヒト多能性幹細胞の拡大培養法の簡便かつ低コスト化に成功 -培養基質のコーティングを必要としない培養法を開発-

    ラミニン断片を培養基質として用いる培養法は、ヒトiPS細胞の樹立や維持拡大など、国内の基盤技術として広く普及しています。成果はラミニン断片を用いた培養の多くにそのまま適応できる可能性があり、ヒト多能性幹細胞利用の低コスト化と培養操作の簡素化・時間短縮を実現するものと考えています。この技術により、ヒト多能性幹細胞を利用した創薬研究や細胞療法の実用化が一層加速されることが期待されます。 研究成果のポイント ヒト多能性幹細胞(ES細胞・iPS細胞)の培養操作の簡便化と低コスト化が可能に。 培養基質(接着性細胞が接着、生存、増殖するための足場となり得る基材)をコーティングせず培養液に添加するのみで、従来の培養法と同等以上のヒト多能性幹細胞の接着が可能に。 概要 ヒト胚性幹(ES)細胞や人工多能性幹(iPS)細胞のような多能性幹細胞を創薬や細胞治療などに応用するには、非常に多くの数の細胞

    ヒト多能性幹細胞の拡大培養法の簡便かつ低コスト化に成功 -培養基質のコーティングを必要としない培養法を開発-
  • 「しびれ」による痛みのメカニズムを解明 -糖尿病や血流障害によるしびれ治療薬の開発に期待-

    宗可奈子 薬学研究科博士課程学生、中川貴之 医学部附属病院准教授、金子周司 薬学研究科教授らの共同研究グループは、マウスを使ってしびれのモデルを作成し、痛みの発生メカニズムを調べたところ、感覚神経にある痛みセンサ分子TRPA1が低酸素により過敏化し、しびれによる痛みを引き起こすことを明らかにしました。 研究成果は、英国科学誌「サイエンティフィックレポーツ」誌(電子版)に掲載されました。 今後は、TRPA1阻害薬が実際にこれらの症状を改善するかを調べます。また、人間で「しびれ」を起こす糖尿病、閉塞性動脈疾患、抗がん剤などの病態動物モデルを作ることで、さらに有効性の高い治療薬を見いだせる評価系を確立していく予定です。 なお、研究は2006年度に始まった6年制薬学教育制度の1期生が、続く4年間の大学院博士課程で実施しました。研究は6年制薬学科で約半年間、病院や薬局で学んだ実務実習の経験を活

    「しびれ」による痛みのメカニズムを解明 -糖尿病や血流障害によるしびれ治療薬の開発に期待-
  • 幸福の神経基盤を解明

    佐藤弥 医学研究科特定准教授らの研究グループは、主観的幸福の神経基盤について、脳の構造を計測する磁気共鳴画像(MRI)と幸福度などを調べる質問紙で調べました。その結果、右半球の楔前部(頭頂葉の内側面にある領域)の灰白質体積と主観的幸福の間に、正の関係があることが示されました。つまり、より強く幸福を感じる人は、この領域が大きいことを意味します。また、同じ右楔前部の領域が、快感情強度・不快感情強度・人生の目的の統合指標と関係することが示されました。つまり、ポジティブな感情を強く感じ、ネガティブな感情を弱く感じ、人生の意味を見出しやすい人は、この領域が大きいことを意味します。こうした結果をまとめると、幸福は、楔前部で感情的・認知的な情報が統合され生み出される主観的経験であることが示唆されます。主観的幸福の構造的神経基盤を、世界で初めて明らかにする知見です。 研究成果は、2015年11月20日に

    幸福の神経基盤を解明
  • 平成27年度学部入学式 式辞 (2015年4月7日)

    日、京都大学に入学された3,002名の皆さん、入学誠におめでとうございます。ご列席の理事、副学長、学部長、部局長、および教職員とともに、皆さんの入学を心よりお祝い申し上げます。同時に、これまでの皆さんのご努力に敬意を表しますとともに、皆さんを支えてこられましたご家族や関係者の皆さまにお祝い申し上げます。 4月は桜の季節であるとともに、さまざまな木々が芽吹き、新緑が山々を彩る季節でもあります。豊かな水に恵まれた琵琶湖の近くに位置し、盆地に育つ湿気に富んだ森に囲まれた京都では、とりわけこの鮮やかな色彩が目に映り、心を躍らせます。教育の場だけでなく、多くの職場がこの季節に新しく参加する人々を迎えるのには、この自然の背景が大きな影響を与えているのだろうと思います。それまで冬の寒さに縮こまり、凍った心や身体を解き放ち、すべての生物がいっせいに活動を始める。その勢いに誰もが同調して、世の中が騒がしく

    平成27年度学部入学式 式辞 (2015年4月7日)
  • 「再生できるプラナリア」と「再生できないプラナリア」の謎、解明される

    阿形清和 理学研究科教授、梅園良彦 徳島大学ソシオテクノサイエンス研究部学術研究員(2013年3月まで理化学研究所)らのグループは、100年来の謎であった「プラナリアの再生の仕組み」をついに分子レベルで解明しました。さらには、プラナリアの再生原理を理解することによって、もともと再生できないプラナリア種の遺伝的原因を解明し、世界で初めて人為的に再生を誘導することにも成功しました。 研究は、2013年7月25日午前2時(日時間)に英国総合科学誌「Nature」のオンライン速報版で発表されました。 概要  体をどんなに切られても、再生できる不死身で不思議な生き物「プラナリア」。プラナリアには幹細胞が全身に存在し、体の位置情報に従って失われた器官や組織を正しく再生することができます。特にナミウズムシは再生能力が高く、例えば、体を前後に切られても、頭部からは首と腹と尾が、尾部からは頭と首と腹が再

    「再生できるプラナリア」と「再生できないプラナリア」の謎、解明される
  • 母親と他人の狭間 -赤ちゃんが示す「不気味の谷」現象を発見-

    2012年6月13日 明和政子 教育学研究科准教授、岡ノ谷一夫 東京大学大学院総合文化研究科教授と科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業 ERATO型研究「岡ノ谷情動情報プロジェクト」の松田佳尚 研究員らは、赤ちゃんの「感情の発達」と「母親を認識する能力」の関係を研究し、母親と他人を半分ずつ重ね合わせた「半分お母さん」の顔を見ようとしない「不気味の谷」現象を発見しました。 生後半年以降の赤ちゃんは母親と他人を区別したうえで、両者を好んで見ることが知られています。「母親(親近感)」と「他人(目新しさ)」は、全く違う存在にも関わらず、赤ちゃんが両方を好んで見るため、どのように母親と他人の区別をしているのか分かりませんでした。また、どの程度母親の顔に敏感かも不明でした。 研究グループは、この問題を解明するために、生後7~12ヵ月の赤ちゃん51名が、母親、他人、「半分お母さん」の3種類

    母親と他人の狭間 -赤ちゃんが示す「不気味の谷」現象を発見-
    keloinwell
    keloinwell 2012/06/13
    半分お母さん、不気味の谷・・・。言葉の印象が強すぎる。/モーフィングが・・・というわけでなく、母親と他人が混ざると違和感が生じるのか。確かに、母親が混ざった顔が目の前にいたら不気味に感じそう。
  • 脂肪酸受容体GPR41によるエネルギー調節機構の解明

    2011年4月26日 辻豪三 薬学研究科教授、木村郁夫 薬学研究科助教らの研究グループの成果が、米国科学アカデミー紀要「PNAS」に掲載されることになりました。 【論文情報】 米国科学アカデミー紀要 (Proc Natl Acad Sci U S A) Kimura I, Inoue D, Maeda T, Hara T, Ichimura A, Miyauchi S, Kobayashi M, Hirasawa A, Tsujimoto G. Short-chain fatty acids and ketones directly regulates sympathetic nervous system via GPR41 研究の概要  エネルギーホメオスタシスの維持は生命にとって非常に重要なものです。そして、その破綻は様々な代謝疾患の原因となります。摂下、ヒトを含む哺乳類は主な代謝

    脂肪酸受容体GPR41によるエネルギー調節機構の解明
  • なつかしさは何によって引き起こされるのかを明らかにしました — 京都大学

    2010年9月24日 なつかしさは、何によって引き起こされるのか、年齢によってどのように変化するのか、なつかしさを引き起こすノスタルジア広告(レトロ・マーケティング)の効果はどのようにして起こるのかについて、楠見孝 教育学研究科教授らがまとめた調査結果が、日心理学会の英文学術誌Japanese Psychological Research(Wiley-Blackwell社発行)に掲載されました。 この論文では、(1)なつかしさを引き起こすことがらは、過去の繰り返しの経験(反復接触)と長い空白時間(例: 昔のヒット曲、学校の場面)が重要であること、(2)なつかしさが引き起こされたり、昔をなつかしむ傾向は、男女とも加齢による上昇が見られ、男性の方がやや高いと分析しています。 論文名 Kusumi, T., Matsuda, K., & Sugimori, E. (2010). The eff

    なつかしさは何によって引き起こされるのかを明らかにしました — 京都大学
    keloinwell
    keloinwell 2010/11/02
    "1)なつかしさを引き起こすことがらは、過去の繰り返しの経験(反復接触)と長い空白時間(例: 昔のヒット曲、学校の場面)が重要であること"
  • 絶対零度まで凍らないスピンの液体が示す不思議な性質を発見 — 京都大学

    山下穣 理学研究科助教、芝内孝禎 同准教授、松田祐司 同教授の研究グループは、加藤礼三 理化学研究所主任研究員らの研究グループと共同で、量子力学的な零点振動と幾何学的フラストレーションの効果により、絶対零度まで凍結しないスピンの液体の研究を行いました。この研究により、量子スピン液体状態はこれまで知られていなかった驚くべき性質を極低温で示すことを発見しました。通常電気を流すものは熱を良く伝えます。このような常識に反し、研究の量子スピン液体状態は、電気を全く流さない絶縁体の状態であるにもかかわらず、金属と同じくらい熱をよく伝えるというもので、絶対零度における物質の全く新しい凝縮状態の理解へつながります。 成果は、2010年6月4日に米国科学誌「Science(サイエンス)」に掲載されました。 論文名: "Highly Mobile Gapless Excitations in a Two-

    絶対零度まで凍らないスピンの液体が示す不思議な性質を発見 — 京都大学
  • 原子炉実験所において、世界初の加速器駆動未臨界炉実験を開始しました。(2009年3月4日)

    去る2月26日(木曜日)~27日(金曜日)、京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)において、加速器駆動未臨界炉の開発に向けた実験研究を行うために申請して承認された原子炉設置変更に係る使用前検査が行われ、3月4日(水曜日)に合格証が交付されました。これを受けて、同日より陽子加速器を用いた世界初の加速器駆動未臨界炉実験を開始することになりました。 この研究は、平成14年度の文部科学省の革新的原子力システム技術開発公募事業で採択された課題「FFAG加速器を用いた加速器駆動未臨界炉に関する技術開発」の仕上げとして行われるものです。実験では、固定磁場強集束型(FFAG)加速器からの高エネルギー陽子ビームをKUCAに設置した重金属の標的に導いて核破砕反応を起こし、それに伴って発生する中性子を未臨界状態の原子炉中に打ち込み、核分裂連鎖反応を持続させて、その特性を調べ、加速器駆動未臨界炉の開発の基礎を築く

    原子炉実験所において、世界初の加速器駆動未臨界炉実験を開始しました。(2009年3月4日)
    keloinwell
    keloinwell 2009/03/05
    世界初の未臨界原子炉の稼働実験。エネルギー効率はどれぐらいになるのか、いずれにせよ楽しみだ。
  • ヒトチオレドキシン1を産生するレタスの共同開発に成功

    左から淀井淳司 京都大学ウイルス研究所教授、奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科の横田明穂教授、蘆田弘樹助教 奈良先端科学技術大学院大学の横田明穂教授らの研究グループと京都大学ウイルス研究所淀井淳司教授らの研究グループは、ストレス・炎症・アレルギーを抑制するタンパクにおける医薬健康産業への応用が期待される「ヒトチオレドキシン1」を産生するレタスの共同開発に成功し、平成20年3月26日開催の日農芸化学会2008年度大会において発表しました。 研究成果の概要 レタスでのヒトチオレドキシンの産生 -ストレス・炎症・アレルギーを抑制するタンパクにおける医薬健康産業への応用- 奈良先端科学技術大学院大学の横田明穂教授らの研究グループと京都大学ウイルス研究所の淀井淳司教授らの研究グループは、ヒトチオレドキシン1を産生するレタスの共同開発に成功しました。 京都大学ウイルス研究所の淀井淳司教

    ヒトチオレドキシン1を産生するレタスの共同開発に成功
  • 京都大学-お知らせ/ニュースリリース 2007年4月10日 近赤外光を使って水を分解する光合成の新たな仕組みの解明

    三室 守 地球環境学堂・人間・環境学研究科教授らの研究グループは、近赤外光を使って水を分解する光合成の新たな仕組みを明らかにしました。これは、地球の生産性と炭素循環に新たな視点を与えるものと考えられます。 【発表論文】 論文題名 Identification of the special pair of photosystem II in a chlorophyll d-dominated cyanobacterium (クロロフィル d を主要な色素とするシアノバクテリアの光化学系IIのスペシャルペアーの同定) 掲載紙 Proceedings of the National Academy of Science, USA (米国科学アカデミー紀要) 著者 鞆 達也 (京都大学大学院地球環境学堂) 大久保 辰則 (筑波大学大学院数理物質科学研究科) 秋 誠志 (北海道大学大学院工学研究科

    keloinwell
    keloinwell 2007/04/13
    クロロフィルDと呼ばれる色素の存在。そして、その色素が今まで知られていた光合成系とは異なるメカニズムで光合成を行っていることの解明。
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