以前も浮動小数点数の記事を書いた(作る側の気持ちで理解する浮動小数点数 - in neuro)。だがその時は、浮動小数点数に関するアイデアの説明しかしておらず、実際の「浮動小数点数(IEEE754)」については説明しなかった。今回の記事の目的は、実際の浮動小数点数についてちゃんと解説し、またいくつかの演算をビット単位で自力で書くことで、理解を深めることである。 現実の浮動小数点数 演算について書くとは言ったが、その前に少し浮動小数点数についての基本的なアイデアをおさらいしておこう。このあたりの知識は演算を理解する際にも必要になる。すでに知っている人には退屈だろうから、演算編で引っかかったときだけ見るのでも構わない。 浮動小数点数の基本的構造 浮動小数点数はその名の通り、小数点の位置が動的に変わる数である。基本的な表現方法は1.234x10-5のような指数表記と同様だ。 例えば単精度(32b
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