発達障害の一つである注意欠陥多動性障害(ADHD)に見られる症状と、場所や状況を問わず強い眠気に襲われる睡眠障害「ナルコレプシー」。この二つが遺伝的に関連していることを、浜松医科大子どものこころの発達研究センターの高橋長秀客員准教授、土屋賢治特任教授らの研究グループが、世界で初めて発見した。研究成果は、英医学誌「Translational Psychiatry」に掲載された。 (細谷真里)
愛知県蒲郡市で新型コロナウイルスに感染した50代男性が「ウイルスをばらまく」と知人に言い残してフィリピンパブなどを訪れた問題で、この男性が18日午後1時ごろ、県内の入院先の病院で死亡した。男性は新型コロナウイルス感染前から重い持病があったという。関係者への取材で分かった。 男性は4日に陽性が判明した後、県の自宅待機の指導に従わず、1人で同市内の居酒屋とフィリピンパブに立ち寄った。両店は店内を消毒した上で同日から営業を停止。パブ経営者の男性は13日、営業を妨害されたとして県警蒲郡署に被害届を提出、県警は業務妨害の疑いがあるとみて捜査する方針を発表していた。 パブでは30代の女性従業員が新型コロナウイルスに感染していたことも12日に判明。この男性に接客はしていなかったが、店に居合わせていたことが分かっている。男性の両親も先に新型コロナウイルスに感染していることが確認されていた。 (中日新聞)
「星鉄」と書かれた短刀がキラリと光る。隕石(いんせき)を材料にして作られた世界初の日本刀だ。隕石、歴史、刀剣-。多方面から人を引きつける刀が富山市科学博物館にある。 一八九〇(明治二十三)年ごろ、上市川の上流で二十三キロもあるU字形に曲がった黒い石が見つかった。一時は漬物石にされたが、鉄が多く含まれた隕石(隕鉄)と判明。近くで同じ成分の石も見つかり、「白萩隕鉄(しらはぎいんてつ)一号」「二号」と呼ばれるようになった。 箱館戦争で降伏後、明治政府の駐露公使となった榎本武揚は、サンクトペテルブルクで隕石で作った刀を見て、自分でもと一号で長短五振りを作らせた。化学や物理の才能があった榎本が書いた「流星刀記事」には、流星刀の定義や隕石で作った世界の刀の例が挙げられ、まるで論文だ。
イタリアでファシズムが芽を出すのが一九一九年。ヒトラーもその年にナチスに入党した。第二次世界大戦で一掃されたはずのその思想は…。百年後の今、自分の中に潜むファシズムを考える。 <ファシズム> 国家主義的、排外主義的な運動理念、政治形態。第1次世界大戦後のイタリアで、資本主義の危機、社会の混乱に不安を感じた中間層がファシスト党のムソリーニに率いられて起こした大衆運動。議会政治や言論・出版・結社の自由を否定し、カリスマ的指導者による独裁体制を志向する。対外的には反共産主義を掲げ、侵略政策を取った。 1929年の大恐慌を背景に、ファシズムは欧州や南米諸国に広がり、ドイツではヒトラーが、スペインではフランコが政権を握った。
富山駅を挟んで南北に分かれている路面電車の接続で、駅南で運行する富山地方鉄道と駅北で運行する富山ライトレールは4日、2020年3月の接続後の運行を地鉄に一元化すると発表した。富山市内の路面電車の運行は全て、老舗の地元私鉄が担うことになる。(山本真士) 軌道や車両を所有する富山市を交えた協議ではこれまで、非常時の対応や運賃の簡素化などを考慮して、接続後の運行を一元化する方針が決まっていた。路面電車の運行実績が長く、ノウハウや人材が充実している地鉄への集約が最善と判断し、三日に合意した。
二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会が夏場に標準時を早めるサマータイムの導入を政府に要請した。暑さ対策が狙いというが、国民生活への深刻な影響をどれほど考慮したのか。 夏の日照時間を有効に活用するのがサマータイムの本来の狙いである。欧米などでは七十カ国が採用しているが、欧州連合(EU)は今夏、加盟国の要請を受けて廃止の是非の検討を始めている。
三重県伊賀市にあるヤマト運輸の配送センターの従業員をチェーンソーで脅したとして、暴力行為法違反(脅迫)の罪に問われた同市玉滝、無職長谷川和輝被告(27)の判決公判が22日、津地裁であり、高橋正典裁判官は「荷物が再配達になったことに腹を立てたという動機は極めて自己中心的で酌むべき点はない」として、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。 判決理由で、高橋裁判官は、被告がインターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」に犯行の一部始終を公開したことについて「予告動画を撮影していて計画的」と指摘。「公衆が閲覧できる状態で模倣する人が出る可能性があり、社会に与えた影響は大きい」と述べた。 判決によると、長谷川被告は昨年12月3日午前5時45~55分ごろ、同社配送センターのパート従業員の男性に「さっさと荷物出せ」「配達詐欺しやがって」などと叫びながら、チェーンソーの刃を向
「世界で一番貧しい大統領」として知られる南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領(80)が初来日した。ムヒカ氏は六日、東京都内で一部メディアの取材に応じ、日本政府が憲法解釈を変更、他国を武力で守ることを可能にした安全保障関連法を制定したことについて「憲法の解釈を変えたのは、日本が先走って大きな過ちを犯していると思う」と批判した。 ムヒカ氏は先立つ記者会見でも「いまだに人類は先史時代を生きている。戦争を放棄する時が来たら、初めてそこから脱却できる」と指摘。「私たちには戦争を終わらせる義務がある。それは世界の若者が完成させなければならない大義であり、可能なことだ」と訴えた。 ムヒカ氏は、世界で使われている膨大な軍事費について「軍備の拡張は世界的に大きな問題であり、経済的な観点から見ても非常に深刻なことだ」と憂慮。格差解消や地球温暖化対策などに使うべきだとの考えを示した。
伊賀市は十七日、ふるさと納税のお礼に純金製の手裏剣(約三十万円相当、写真)を贈るのを取りやめることを明らかにした。返礼品の制度を導入し、半年足らず。衆院予算委員会で高額や換金性の高い品が問題視されたのを受けて決めた。 市は昨年十月に「ふるさと応援寄付金」に返礼品を付け、五百万円以上の寄付に対して純金製手裏剣を準備した。十二月には東京都の男性が千五百万円を寄付。市は男性に贈る手裏剣三枚と今後の寄付に備えた一枚の計四枚を発注した。
政治指導者、ドイツ福音主義教会(プロテスタント)の最高機関のメンバーとして折に触れて発する演説は、世界を駆け巡り、多くの人の心に共感と尊敬の念をはぐくんだ。ナチスの暴力支配とその殺戮(さつりく)戦争への反省は、近隣諸国にドイツへの信頼感を高め、ドイツ国民の歴史認識に大きな変革をもたらした。 その変革の一つは、戦争の犠牲者は誰か、を示したことでもたらされた。戦後、西ドイツは長い間、国民全体がナチスの犠牲者であるという意識にむしばまれていた。 一九八五年、ドイツの敗戦四十年にあたり、連邦議会で行われた演説はとりわけ有名である。元大統領は、犠牲者とは誰かを心に刻むよう語りかけた。彼は、ドイツ人同胞よりも真っ先に「六百万のユダヤ人」、ドイツが占領した「ソ連・ポーランドの無数の死者」を挙げている。殺戮されたロマ民族、同性愛者、強制的に不妊手術された人々、ドイツに占領された「すべての国のレジスタンス」
名古屋市の第三セクター鉄道「あおなみ線」(名古屋-金城ふ頭、15キロ)での蒸気機関車(SL)運行構想で、大井川鉄道(静岡県島田市)は21日、名古屋市へのSL貸与が困難になったことを明らかにした。取材に「協力を検討したが、白紙に戻す」と話した。名古屋市は大井川鉄道から車両を借り、2016年度に2日間程度、あおなみ線で臨時運行をする計画だったが、難しくなった。15年度当初予算案に盛り込んだ関連経費の是非も問われそうだ。 大井川鉄道の広報担当者は「名古屋市から協力依頼があり、社内で検討したが、役員や取引銀行から反対の声が出た」と説明した。事実上の貸与検討の打ち切りで、方針を名古屋市側にも伝えた。名古屋市の担当課長は「大井川鉄道の意向をもう1度、確認したい」と話した。 大井川鉄道はSL運行で知られるが、11年度から3期連続で赤字。有利子負債も35億円に上る。経営が苦しいなか、あおなみ線に車両を貸す
名古屋市は2015年度当初予算案に、第3セクター鉄道「あおなみ線」(中村区・名古屋-港区・金城ふ頭、15キロ)での蒸気機関車(SL)の運行に向け、レール改修の設計費など2千万円を盛った。16年度以降、車両を借りて年2日間程度、運行したい考え。ただ、設計終了後の改修工事費は3~4億円とみられるほか、2日間の運行には車両の賃貸料など4千万円近い負担も必要になる。出費に見合う効果があるのか、市議会でも賛否が割れそうだ。 SL運行は、河村たかし市長の持論。街の活性化につながると定期運行を唱えてきた。市は13年2月に2日間、あおなみ線の一部区間からJRの貨物線に乗り入れる約5キロのルートでSLの実験走行をした。計6往復に1200人が乗り、沿線には4万3千人が見物に詰め掛けた。 市は14年度、定期運行に向け、本格調査。車両を譲渡してくれる鉄道会社はなかった上、専属の機関士などを確保する見通しも立たず、
東海道新幹線で昨年五月、作業ミスでパンタグラフの部品を左右逆に取り付けた「のぞみ」が十二日間にわたり営業運転していたことが、JR東海への取材で分かった。架線切断などの事故には至らなかったが、JR東海の作業マニュアルでも逆に取り付けた場合の危険性を明記しており、専門家は「大事故につながりかねないミス」と指摘している。 JR東海や関係者によると、逆に取り付けていたのは、パンタグラフの最上部で架線に触れる「舟体(ふなたい)」(長さ一・九メートル、重さ約十二キログラム)。昨年五月十六日、下りの「のぞみ111号」が新横浜駅に到着する際、架線が通常より揺れているのに駅員が気付き、指令所に連絡。翌日の点検で、十二号車の舟体が傾き、左右逆だったことが判明した。 原因は作業員のミス。同月五日、大阪府の車両基地で舟体を交換した際、左右を逆にしてボルトを締めていた。点検役の作業員もパンタグラフを持ち上げたり接合
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く