近畿日本鉄道は来年春から特急列車を阪神三宮駅へ乗り入れることを明らかにした。このほど阪神電気鉄道と合意し、団体臨時列車として運行する。伊勢神宮(三重県伊勢市)の神事「式年遷宮」が年内で区切りを迎えるため、来年以降の集客策として運行を始める。2009年3月の「阪神なんば線」(尼崎―大阪難波)開通で両社の線路がつながり、普通列車は相互乗り入れを始めたが、近鉄特急が阪神線へ乗り入れたことはなかった。
北九州市は13日、国指定重要文化財で大規模改修中のJR門司港駅(門司区)について、工事風景を見学できるデッキを駅の周囲に整備し、23日にオープンすると発表した。駅舎を覆う塩化ビニール板の一部を透明のアクリル板にし、内部を観察できるようにする。同日は門司港レトロ地区のイルミネーションも点灯、観光客を迎える。 駅は老朽化に伴い、昨年9月から2018年3月まで改修工事を実施。工事期間中も観光客を呼び込もうと、市が見学用デッキの設置を決めた。 デッキはL字形で全長約74メートル、高さ4メートル。設置は17年9月末まで、入場は無料。タブレット端末「iPad(アイパッド)」40台も無料で貸し出し、内部のカメラで映した補修状況を見られるようにする。総事業費は計6500万円。 イルミネーションの点灯は来年2月23日まで。レトロ地区一帯の街路樹100本を、25万個の発光ダイオード(LED)で彩る。
100年以上遡る大構想 この大規模な構想は、かれこれ100年以上も、進取の気性に富んだ人々を刺激してきた。ユーラシア大陸と日本列島を行き来するには、本土とサハリンの間の7.5キロメートルの間宮海峡をつなげ、クリリオン岬(西能登呂岬)と北海道の間の42キロメートルの宗谷海峡をつなげるだけで十分だ。 サハリン州とロシア本土をつなげる構想は、19世紀の時点でも夢物語ではなかった。ロシア帝国では、これを極東の有名な研究者である、ゲンナジー・ネヴェリスコイ提督が推進していた。20世紀初めには、間宮海峡でダム、閘門(こうもん)、海港の建設に関する具体的な提案がなされていたが、1917年のロシア革命とその後の内戦で、このプロジェクトは検討されなかった。 サハリン州との運搬は長い期間、シベリア鉄道の終点である沿海地方の港を通して行われていた。独ソ戦争中に、間宮海峡の沿岸(ワニノ商業港が建設および拡張され
【遠藤雄二】長野新幹線の開業に伴って1997年に廃線となったJR信越線横川(群馬県安中市松井田町横川)―軽井沢(長野県軽井沢町軽井沢)間の11・2キロを観光鉄道として復活させる構想を、安中市が進める。岡田義弘市長は朝日新聞の取材に、来年度に調査・研究を担当する専門職員1~2人を配置し、廃線から20年にあたる2017年の再開通をめざす考えを明らかにした。 県内の信越線は横川駅で途切れる。ただ、横川駅近くの「碓氷峠鉄道文化むら」から「とうげのゆ駅」までの2・6キロは、遊具扱いの観光トロッコ列車が休日を中心に05年から運行されている。鉄道文化むらによると、トロッコ列車は年間約7万人が乗車する人気施設。安中市の構想は、このトロッコ列車を軽井沢駅まで延伸させるものだ。 市によると、長野県側を含め軽井沢駅の手前まで鉄道施設は市の所有。補修すれば、廃線区間のレールやトンネルはそのまま使えるという。トロッ
富山地方鉄道(富山市)が8月にデビューさせた2階建ての観光列車「ダブルデッカーエキスプレス」が話題を呼んでいる。立山連峰など沿線の雄大な景色を車窓から楽しめるのが売りで、担当者は「移動時間を楽しんでもらえる鉄道として、利用者の増加につなげたい」と意気込んでいる。3月まで京都や大阪を走る京阪電鉄で使われていた2階建て車両1両を買い取り、3両編成の真ん中に連結して運行。秋には大きい窓から紅葉を楽し
伊勢神宮(三重県伊勢市)で20年に1度、社殿を造り替える式年遷宮が10月の「遷御(せんぎょ)の儀」でクライマックスを迎えるのを控え、近畿日本鉄道とJR東海が名古屋-伊勢間の旅客争奪戦を繰り広げている。旅客数は近鉄が前年同期比3割増で、JR東海も同1割増と好調。ホテルや旅行各社も特別プランを打ち出すなど「遷宮特需」を逃すまいと躍起になっている。新型車で特別料金 近鉄は万全の態勢を整えている。3月に大阪、名古屋と三重・賢島を結ぶ新型観光特急「しまかぜ」を投入した。通常の特急料金に加えて特別料金(800円程度)が必要だが「ゆったりとした座席に大きな窓を備えた車両が人気」といい、予約でほぼ満席。4~7月は大阪、京都、名古屋から伊勢志摩への近鉄特急の輸送人員が前年同期比約3割増だった。 10月には車内にイセエビやカキなどの特産品の販売コーナーを設けるなどの趣向をこらした観光列車「つどい」を伊勢市-賢
JR九州は13日、約30億円をかけ新造した豪華観光寝台列車「ななつ星in九州」の車両を、北九州市小倉北区の小倉総合車両センターで報道関係者に公開した。内外装とも、従来の列車とは一線を画す高級感が特徴だ。10月15日から九州各地を運行する。 機関車と客車の8両編成で、デザインは観光列車などを手掛けてきた工業デザイナー・水戸岡鋭治さんが担当。外装は鏡面加工した濃いえんじ色に統一し、客車は1号車がラウンジ、2号車がダイニング、3~7号車がスイートルームだ。 いずれも洋風な仕様の一方、壁や床、天井に国産材をふんだんに使うなどして「和」の雰囲気も演出。部屋は計14室と少なくし、ゆったりした空間を確保した。有田焼の洗面鉢を配するなど「九州」も表現している。 内部まで公開されたのは1~3号車。1号車はソファやピアノ、バーカウンターがある。2号車は各テーブル脇の窓が大きく、食事とともに風景を満喫できる。3
JR九州は13日、10月15日に運行を始める豪華寝台列車「ななつ星in九州」の車両を同社の小倉総合車両センター(北九州市小倉北区)で報道陣に公開した。唐池恒二社長は「至るところが驚く仕上がりになっている」と述べ、総工費約30億円をかけた内外装と調度品をPRした。公開には53社・108人の報道関係者が集まった。午前10時前、車両前の垂れ幕が引かれると、小豆色に似た「古代漆色」の塗装に金色でロゴや
JR九州は13日、豪華寝台列車「ななつ星in九州」の車両を、報道陣に初めて公開した。“和”をテーマに、総工費約30億円をかけ内装から調度品までこだわった。10月15日に運行を始める。 1編成7両で、今回の公開は1~3号車。1号車はソファやバーカウンターがあるラウンジカー、2号車は食事をするダイニングカー。3~7号車が計14室の客室で、全室にシャワー、トイレを完備している。 最も高価な3泊4日コースの「DXスイートA」は1室2人で最高約113万円。JR九州が募集する予約は既に来年6月まで埋まっており、倍率は7~9倍に上った。 「ななつ星in九州」は九州の観光地を周遊しながら、列車内で過ごす時間を楽しめることを目指しており、同社は「日本初のクルーズトレイン」と呼んでいる。1泊2日で長崎市内や熊本・阿蘇、大分・由布院を巡るコース、3泊4日で宮崎神宮や鹿児島・霧島などを巡る二つのコースがあり、いず
「EGL TOURS」の袁文英社長(左)と握手するJR九州の唐池恒二社長=12日午後2時12分、JR博多駅、岩下毅撮影「EGL TOURS」の袁文英社長(左)と販売契約書を取り交わしたJR九州の唐池恒二社長=12日午後1時55分、JR博多駅、岩下毅撮影 【土屋亮】JR九州が10月から走らせる豪華寝台列車「ななつ星」が、海外からの集客に苦戦している。国内では乗車予約は抽選になり、しかも高倍率。だが海外での知名度はまだ低く、JR九州は売り込みに躍起だ。 豪華列車「ななつ星」「ななつ星」、内装はこんな感じ JR九州は12日、第3期(来年4〜6月)に出発する13便の応募状況を発表した。それによると、海外客専用で募集した計26部屋に対し、応募は香港やタイなどからの9件どまり。3割強しか埋まっていない。 海外客の専用枠は第3期から設けた。第1期(今年10〜12月)、第2期(来年1〜3月)は国内外
【土屋亮】JR九州が10月から走らせる豪華寝台列車「ななつ星」を、香港の旅行会社「EGLツアーズ」が、まるごと1便買い取ることが決まった。これまではJR九州が1部屋ごとに個人客を募集するほかは、国内の旅行会社が買い取ってきた。海外の旅行会社に売れるのは初めてだ。 今回販売するのは来年8月に運行する約10便のうちの1便で、博多を出発して長崎や阿蘇、由布院をまわる1泊2日のコース。ななつ星は機関車を含めて8両編成で、うち客車は5両14部屋ある。これをEGL社がまるごと買い取る。EGL社は、ななつ星での移動・宿泊以外に九州各地をめぐる行程を加え、独自の旅行商品として売り出す。 JR九州とEGL社が12日に福岡市で販売契約を交わす。JR九州は「いずれは客の半数を海外から集めたい」(幹部)考えで、海外の富裕層への売り込みをさらに強める。 最新トップニュース
西日本鉄道が関西の大手私鉄、南海電気鉄道と協力関係を強化している。福岡と大阪。500キロ離れた地方の鉄道会社を結びつけたのは、日本の空を頻繁に飛ぶようになった格安航空会社(LCC)だ。「空飛ぶ電車」と呼ばれるLCCは、観光客ら両地域を移動する新たな需要を掘り起こしつつある。両社はLCCを足がかりに、旅行客をさらに増やし、路線バスや在来鉄道の市場拡大を狙っている。(大森貴弘) 西鉄は、沿線住民向けに発行する広報紙「にしてつニュース」7月号で、南海が作製した大阪観光特集を掲載した。見開き2ページを使い、有名な通天閣界隈の「新世界」や名物料理・串カツなどを紹介した。その中にこんな一文を盛り込んだ。 「福岡から新世界への旅は格安航空の『LCC』や『西鉄高速バス』が便利でお得!」 西鉄は大阪-福岡間に夜行バスを運行しており、同区間のLCCとライバル関係にある。敵を利する内容を、なぜ広報紙に載せたのか
日立製作所笠戸事業所を出発する豪華寝台列車「ななつ星」の客車=18日午前10時、山口県下松市、溝脇正撮影日立製作所笠戸事業所を出発する豪華寝台列車「ななつ星」の客車=18日午前10時、山口県下松市、溝脇正撮影「ななつ星」の7号車「デラックススイートA」のイメージ=JR九州提供 【土屋亮】システムトラブルで在来線の運休や遅れが相次いだJR九州は18日朝、10月から走る豪華寝台列車「ななつ星」の客車7両のうち4両を、製造した山口県下松(くだまつ)市の日立製作所笠戸事業所で報道陣に公開した。 3泊4日の2人利用で1人あたり56万6千円の最高級客室「デラックススイートA」が入る7号車などの車体は、傷がつかないよう、屋根をのぞいて黒いフィルムにすっぽりと覆われている。「古代漆」をイメージしたという深い赤色の外装は見えない。ガラス窓も中からフィルムで覆われ、内装もうかがえない。 午前10時、機関
ななつ星 寝台車GO 山口から九州へ [福岡県] 2013年07月18日(最終更新 2013年07月18日 13時30分) 黒いシートにラッピングされて九州へ出発する「ななつ星in九州」の寝台車=18日午前10時ごろ、山口県下松市の日立製作所笠戸事業所 JR九州が10月から運行する豪華寝台列車「ななつ星in九州」の最高級の寝台車など4両がほぼ完成し、18日午前、製造した日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)からJR九州の小倉総合車両センター(北九州市)へ出発した。 4~7号車となる寝台車4両は貨物用機関車にけん引されて出発。最高級客室が入る7号車の後部の大きな窓(横2・3メートル、縦1・5メートル)も初めて姿を現し、鉄道ファンが熱心に撮影していた。外観と窓の内側は黒いシートでラッピングされており、高級ホテル並みの豪華さとされる車内の様子はうかがえなかった。 同日夜に同センターに到着予定で、ベ
稚内市、JRに臨時便の運行要請 特急サロベツの運休長期化で (07/18 15:00、07/18 17:12 更新) JR北海道の豊田誠常務に要望書を手渡す稚内市の工藤広市長(右端) JR北海道の特急「北斗14号」の出火事故の影響で特急サロベツ(札幌―稚内)が運休している問題で、稚内市の工藤広市長は18日、札幌市のJR北海道本社を訪れ、豊田誠常務(鉄道事業本部長)に臨時特急の運行を要望した。 工藤市長は「今年から関西、中部両空港との航空季節便が休止し、陸路の観光振興に取り組み始めたばかりだった。市民生活、産業への影響も大きく、代替手段を講じてほしい」と述べた。豊田常務は「ご迷惑をおかけして申し訳ない」と陳謝したが、臨時特急の運行には言及しなかった。 JRは6日の事故以来、札幌―稚内間の特急の上下線3往復6本のうち、北斗14号と同型エンジンを搭載するサロベツ1往復2本を8月31日まで運休中。
JR九州の観光列車 【土屋亮】鉄道マニアでなくても乗りたくなる。JR九州は、そんな観光列車を9本も走らせている。赤字ローカル線を多く抱える苦境を逆手に、しゃれたデザインやユニークなネーミングで、観光客の心をとらえてきた。10月にデビューする10本目は、九州一周の豪華寝台列車だ。 1編成30億円。内装に国産木材や畳をふんだんに使い、新幹線並みの費用をかける「ななつ星」が、その豪華列車だ。客車は山口県と福岡県の工場で製造中でまだ姿を現していない。 料金は、3泊4日のコースで2人で78万〜113万円。首都圏からの乗車希望が多く、抽選は7〜9倍の高倍率になっている。 豪華列車は、JR東日本や西日本でも計画されているが、JR九州の唐池恒二社長の自信は揺るがない。 「ゼロからつくるのは大変。簡単にはできない」 続きを読む最新トップニュースこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です
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