私は、2013年からドイツのハンブルクに住んでいる写真家だ。 現在、ハンブルクには大量のシリア難民が押し寄せている。難民受け入れに対してEU各国で様々な議論があることや、シリアからヨーロッパまで逃れる過程で、難民たちが非常な苦労や危険を強いられていることは、日本国内でもよく報道されている。 しかし、首尾よく国外に逃れることができた難民たちが、どのように受け入れられ、どういった場所に住んでいるのか……といったことはあまり報道されないようだ。 当然のことながら、国外脱出はゴールではない。逃れた後も人生は続くし、生活していかねばならない。 今回は、ハンブルクにおけるシリア難民受け入れの一端をお伝えする。 ハンブルク中央駅周辺 ハンブルク中央駅北東の出口の階段(写真左)下に設けられた、難民向けインフォメーションに列を作る人々。鉄道を利用して来た人々が、まずここで受け入れに関する情報などを手にいれる