「会社人間の10人に1人は心が病んでいる」といわれるほど、働き盛りの世代をはじめ、現代のビジネスパーソンに “心の病気”が急増しています。その中でも特徴的なのは、ストレスが原因あるいは発病の引き金となる、軽症のうつ病が増えていることです。 軽症うつ病は、周囲の環境の変化に対応できないために引き起こされるもので、疲労・倦怠感、不眠、めまい、肩こり、食欲不振などの身体症状が主に現れます。今日のストレス社会が作り出した、いわば現代の職業病のひとつといえるでしょう。 終身雇用や年功序列の崩壊、役職不足による実力競争の激化、パソコンやインターネットなどの発達による高度情報化、長期の不景気に伴うリストラなど、最近の社会環境のさまざまな変化がストレスとなって、働く人の心にも暗い影を投げかけているのです。 千葉大の研究グループが、1995年から3年間、毎年2万5000人以上のオフィスワーカーを対象に