ここで言うタレントとはテレビ番組をにぎやかに彩る職業ではなく、字義どおりの「才能(を持つ人)」のことだ。とはいえ、なんらかの技能ゆえに起用されるという意味で、芸能人とシステム開発者の間に本質的な違いはない。芸能人が所属する芸能事務所とシステム開発企業にも本質的な違いはない。問題は、システム開発企業(および派遣会社)に、自分たちがタレント商売をやっているという自覚がない点だ。 タレントは厳しい仕事 芸能事務所の営業は「タレントカタログ」を用いる。それを示しながら各タレントの持ち味や得意分野や実績を説明して、顧客の要望に沿った提案を絞り込んでゆく。タレントは金額ランク別に分類されており、売れっ子にバイネームで依頼が来るケースもあるが高ランクなので、有望な新人やコスパの良い人材を提供するためにカタログが欠かせない。結果的に、売れっ子であっても無名であってもバイネームで契約される。 契約を取るだけ