常に急速で予測不可能な変化を遂げる今日において、イノベーションは経営に絶対不可欠な要素として知られる。 ミラノ工科大学のロベルト・ベルガンティ教授は、著書『デザイン・ドリブン・イノベーション』で「技術の急進的な革新」に加え、商品・サービスがもたらす「意味の新たな生成」という2つの次元で捉えることが「イノベーションの枠組みを拡張する」ことにつながると指摘する。 今回は、ロベルト教授の指す「意味の新たな生成」の観点から、会社全体にイノベーションをもたらす秘訣を現オール・アクセス・グループ社CEOのケリー・リチャード氏のアップル社勤務時代の経験に基づいて述べる。 彼女は12年間アップル社で働き、音楽分野における初期の革新的なブランドを打ち出してチームを成功に導いた。彼女が語るイノベーションを起こす3つのポイントと、それを生み出す組織文化とは何かを説明していく。 ケリー氏が働いていた1980年終わ