2007年6月5日 田中 宇 記事の無料メール配信 5月18日からドイツで開かれたG7の財務相・中央銀行総裁会議に、アメリカのポールソン財務長官が欠席した。欠席の真意についてはいろいろ書かれている。ヘッジファンドに対する規制をめぐり、今年のG7(G8)議長国であるドイツが比較的強い規制を提案したのをアメリカが拒否したため、ドイツのシュタインブリュック財務相が激怒し、アメリカで開かれた前回の会議を「家族と休暇を取る」という理由で欠席したが、これの仕返しとして今度は米側がドイツでの会議を欠席したのではないか、とも言われている。アメリカの金融市場はヘッジファンドによるレバレッジ(借り入れによる投資)に支えられている部分が大きいので、アメリカはヘッジファンドを規制したくない。(関連記事その1、その2) 今回、私が注目したのは、ポールソン欠席の「裏の理由」ではなく「表向きの理由」である。米財務省が発