ロシアのウクライナ侵攻、安倍晋三元首相の銃撃事件、エリザベス女王の死去など大きなニュースが続いた2022年。音楽シーンにおける最大のトピックは、ライヴ/フェスの完全復活だろう。5月のサンダーキャット来日を皮切りに、フジロックをダンスフロアに変えたボノボ、キャリア25年を経て絶好調の‼︎!、初開催のODD BRICK FESTIVALで躍動したのちマーキュリー賞に輝いたリトル・シムズ、UKジャズとダンス・ミュージックの親和性を体現したエマ=ジーン・サックレイ、レイヴの狂乱を巻き起こしたスクエアプッシャー、年の瀬にカオスを届けたブラック・ミディとルイス・コールなど、ここ数年の空白を埋め合わせて余りある注目公演のオンパレード。まさしく怒涛の一年だった。 とりわけ大豊作となったのがUKロック・シーン。トム・ヨーク率いるザ・スマイル、The 1975、アークティック・モンキーズといった真打ちが渾身の
● 青木雄二について述べる。 最初に会ったのは、雑誌のインタヴューだった。今は亡き『マルコポーロ』の企画。当時すでに『ナニワ金融道』が大ブレイク、あの型破りの絵とおはなしとで、小うるさい能書き並べるマンガ読みはもちろんのこと、使い捨て読みっぱなしの消費財としてだけマンガとつきあういまどきの大方の読者たちも、「あれはおもしろいよ」と太鼓判を押し始めていた頃とおぼしめせ。 インタヴューに応じるのはこれが初めて、ということだった。もちろん、今を盛りの売り出し中の描き手のこと、それまでも目論んだ雑誌はあったらしいが、いずれもなぜか失敗。編集部のガードが堅い、とか、いや、当人があまりにハチャメチャで人前に出せないらしい、とか、それなりの「噂」もすでに耳に入ってきていた。 おもしれえ、だったらうちが一発一番槍を、と腕まくりするようなバカな編集者を飼っていたのが、当時、まだ持ち前のイケイケで何とかなって
大好評だった9月の来日公演のあと、10月には英国最高峰の音楽賞であるマーキュリー賞を獲得。Netflixドラマ『トップボーイ』で俳優としても注目を集めるリトル・シムズ(Little Simz)が、最新アルバム『NO THANK YOU』をサプライズリリース。年末に突如投下された話題作について、文筆家/ライターのつやちゃんに解説してもらった。 12月中旬、気の早い世界中のメディアがアルバム・オブ・ザ・イヤーの記事をプレビューにセットし一息ついたであろうタイミングで、それらの仕事をあざ笑うかのようにリトル・シムズはサプライズリリースを行なった。シムズの一見気まぐれに見える判断は驚きのニュースとして全世界を駆け巡ったが、よくよく考えるにそれは何ら不思議なアクションではない。 なぜなら、これまでと同様に本作のプロデュースを務めるインフロー在籍のグループ・SAULTは11月にも突如として多くのアルバ
12月26日に最終回を迎えるドラマ『エルピス —希望、あるいは災い—』。その主題歌”Mirage”を手がけるMirage Collectiveの中心メンバー、STUTS、butaji、YONCE(Suchmos)の鼎談が実現した。 12月23日には局の垣根を超えて『ミュージックステーション ウルトラSUPER LIVE 2022』(テレビ朝日)に出演するなど、Mirage Collectiveはいちドラマの企画に止まらない展開も見せている。こうして大きく注目を集める理由は何なのか? クライマックスに差しかかるドラマの内容をさらいつつ、ベールに包まれたプロジェクトの実態に迫った。 カンテレ制作の月10ドラマ『エルピス —希望、あるいは災い—』(以下、エルピス)にすっかりハマっている読者諸兄姉は多いのではないだろうか。 主演を務めるのは近年、実力派俳優としての存在感をいっそう増している長澤まさ
はい、こんにちは、私です。 カタールW杯はアルゼンチンの優勝で終わりました。御覧になった方は知っているとは思いますが、あまりに、あまりに素晴らしい試合でした。自分が見たサッカーの試合ではベスト3に入ります。試合前のストーリー、試合内容、監督の采配、試合後のアルゼンチンの熱狂、それら全てが素晴らしい、本当に素晴らしい試合でした。 あまりに素晴らしい試合だったので、備忘録もかねて試合のレビューを残しておこうと思いました。未だにあの試合の余韻が抜けてません。それほどの試合でした。 一生のうちに、数試合しか見れないであろう、そんなスポーツ史上に残る試合であったと思います。 試合前のストーリー、メッシの旅の終わりとムバッペ伝説の始まり 先にこの試合の前のストーリーの話から始めたいと思います。 カタールW杯はサッカー界を長い事牽引し続けた二人のスーパースター、そして今後長らくサッカー界を牽引するであろ
来年度以降の生活保護受給額を決める政府・与党内の交渉は、想定外の物価高で異例の展開をたどり、21日に決着した。厚生労働省はこれまで受給額を決める際に参考にしていた低所得者世帯の消費水準に、特例的に月額1000円を加算し、引き下げは2年間見送る。来年4月の統一地方選が近づく中、与党から受給者への影響を懸念する声が強まったためだ。【中川友希、神足俊輔】
看護師に付き添われ、ほかの病院に搬送される高齢者=2022年12月20日午後4時15分、岩手県立中央病院提供 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、重症者数や死者数が夏の第7波に近い状況になってきた。増加ペースが速く、影響は全国各地の医療に及び始めた。 【写真】コロナの波はなぜ毎回収まる? 大阪大の物理学者の新説に注目が 「世間が思う以上に逼迫(ひっぱく)感がある」。熊本県内でコロナの重症患者をみる済生会熊本病院の川村宏大医師は危機感を募らせる。この2週間ほどで急激な感染者の増加を感じるという。 内閣官房によると、熊本県は16日時点で病床使用率が全国で最も高い99%だった。県や熊本市によると、20日までに市内の医療機関44カ所のうち8カ所でクラスター(感染者集団)が発生した。他の病気で入院中の患者が、そのままコロナの入院患者数で計上され、病床使用率が急上昇した。 県は16日に入院体制を「緊
記録のために書いておく。わたしはショーン・フェイ著『トランスジェンダー問題』(The Transgender Issue)の訳者だ。今年の9月末に翻訳が刊行された。翻訳権を取得した明石書店から仕事の依頼が来たのは、去年の10月の下旬。イギリスで原著が出たのが去年の9月だから、約1年で翻訳を出すことができた。明石書店には無理をお願いした。 最初に翻訳の依頼が来たとき、わたしは明石書店に2つのお願いをした。1つ目の願いが聞き入れられないなら、絶対に翻訳の仕事を受けないと言った。2つ目の願いは、わたしが明石書店に願うことであると同時に、わたしはその願いを叶えるためにできる限りのことをすると言った。 1つ目の願い。「この本(『トランスジェンダー問題』)の後にトランスヘイト本を出さないこと」。もちろん、明石書店という歴史ある出版社の今後の出版方針を左右する権原などわたしにはない。そんなことできるはず
イーロン・マスク氏によるTwitter買収劇の後、Twitterでは陰謀論者や差別主義者のアカウントが次々と復活したり、マスク氏の意向と思われるジャーナリスト大量凍結が発生したりと、非常に不安定な状態が続いています。そんな中、ウェブブラウザ「Firefox」やメールソフト「Thunderbird」の開発で知られる非営利団体のMozillaが、「SNSの健全な代替手段」を提供するべく研究開発を進めていることを発表しました。記事作成時点では、Mastodonに関する取り組みを進めているとのことです。 Mozilla to Explore Healthy Social Media Alternative https://blog.mozilla.org/en/mozilla/mozilla-launch-fediverse-instance-social-media-alternative/ M
我々が「離脱の自由」を必要とする理由――あるいはソーシャルメディアの失敗をマシにする方法投稿者: heatwave_p2p 投稿日: 2022/12/212022/12/21 コンテンツモデレーションは基本的にはソーシャルメディアをより良く機能させるための要素だが、ソーシャルメディアがどのように失敗するかを決定づける2つの要素がある。1つはエンドツーエンド(E2E)、もう1つは離脱の自由(freedom of exit)だ。システムがどのように失敗するかは、どのように機能するかと同程度に重要であるのだが、軽視されがちなのが残念でならない。 もちろん、商業的なソーシャルメディアサイトは良くあろうと望んでいるわけではなく、利益こそが最優先事項だ。ソーシャルメディアのユニークなダイナミズムは、企業に品質と利益とを切り離すことを可能にしている。まったくもって残念でならない。 ソーシャルメディアを成
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