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ブックマーク / note.com/tavito (26)

  • ライブ配信 『白い象の生きられる社会 〜雨もりにご用心!ひとつ屋根のした、犬と絵描きと歌うたいたち〜』|七尾旅人

    ライブ配信 『白い象の生きられる社会 〜雨もりにご用心!ひとつ屋根のした、犬と絵描きと歌うたいたち〜』 突然ですが、10月28日の14時からライブ配信を行います。 イベントタイトルは、『白い象の生きられる社会 〜雨もりにご用心!ひとつ屋根のした、犬と絵描きと歌うたいたち〜』 出演者は、 玉井夕海、butaji、小指(ライブ・ペインティング)、ルー(犬)、七尾旅人 渋さ知らズなどで活躍する玉井夕海さんが、コロナ禍のなかスタートした配信企画、『白い象の生きられる社会』 その舞台は夕海さんの大叔母さんが生前に住まわれていたという、歴史ある民家。最近はアトリエやスタジオとして息を吹き返しつつあるけれど、盛大な雨漏りに悩まされているというこの愛すべき場所から届けられてきた配信シリーズは、ミュージシャンの枠を超えた幅広い人選で、社会の今を照らしてきました。 今回、演者として参加できるだけでも嬉しいのに

    ライブ配信 『白い象の生きられる社会 〜雨もりにご用心!ひとつ屋根のした、犬と絵描きと歌うたいたち〜』|七尾旅人
    kiku72
    kiku72 2024/10/25
    “突然ですが、10月28日の14時からライブ配信を行います。 イベントタイトルは、『白い象の生きられる社会 ”
  • サーカスの夜|七尾旅人

    ここ7年ほど暮らしてきた、横須賀市の外れ、後期高齢者の世帯がそのほとんどを占める谷戸の集落で、唯一の同世代であったアダチさん。 2軒隣に住むこの陶芸家夫のもとに、初めての赤ちゃんがやってくる、ほんの少し前に引っ越して来た我が家は、この子の成長を庭越しにずっと眺めていられる、幸せな時間を過ごした。 小さな男の子の登場は、ゆるやかに減衰し終わりに向かってゆくかのようなこのエリアのお年寄りたちにも、仄かな希望を与えていた。 最初はとても内気で、犬の散歩中などすれ違うたびに挨拶をしたけれど、恥ずかしがってお父さんの後ろに隠れてしまい、声を返してはくれなかった。 差し出がましいかなと思いつつも、旅先で見つけたものや、年齢に合わせた絵などを時々持って行った。 3歳頃から照れくさそうに手を振り返してくれるようになり、それでもなかなか格的に打ち解けることは出来なかったが、ある日、今は亡くなってしまっ

    サーカスの夜|七尾旅人
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    kiku72 2024/06/24
  • 失明した妹犬が、再び泳ぎ始めるまで。|七尾旅人

    昨年の暮れに失明して以来、もういちど安全に散歩を楽しめるようになるためのトレーニングを重ねてきた妹犬だが、散歩どころか、なんとまた海で泳ぐようになった。 信じがたいことだ。 この子は泳ぎが得意で、海中から生きた魚を捕まえて来てしまう俊敏な犬だったが、急性の網膜変性症によって一夜にして光を失ってからは、普通に歩行するのもやっとだったのだ。 年齢的にもけして若くはない。 最初のうちは、長年のあいだ無意識に行ってきた歩き方の癖が抜けず、慣れ親しんできたはずの散歩道も、思わぬ危険に満ちたワイルドサイドと化してしまった。 それが、3ヶ月ほどを経た頃だろうか。 石段など危険エリアの手前にくると、前足を器用に使って、すり足のような動きを見せるようになった。 人間が、落っことしたメガネを探すときのような仕草だ。 平く伸ばした掌でペタ、ペタ、と音をたてながら地面の形状を確かめ、ゆっくりと進む。 それはまるで

    失明した妹犬が、再び泳ぎ始めるまで。|七尾旅人
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    kiku72 2024/06/10
  • 2024.5.18「不可視の道をあらわにすること」 友部正人、ギリヤーク尼ヶ崎、相羽崇巨の大道|七尾旅人

    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/922104/5月18日、横浜市の六角橋商店街で1997年から定期開催されているという異色の投げ銭イベント、ドッキリヤミ市場へ。 『大道芸人』という名曲がある友部正人さんが、齢93歳にして現役を貫く伝説の大道芸人、ギリヤーク尼ヶ崎さんと共演する。 3月に石巻でご一緒した際、友部さんの公私に渡るパートナーであるユミさんからお誘い頂き、必ず観に伺おうと決めていた。 早めに自宅を出たつもりだったが、横浜横須賀道路が珍しく渋滞していて少し焦った。会場がスーパー裏手の駐車場であるという子供同士の約束みたいなインフォしか得られていないことも焦りを加速させたが、それらしい路地をぐるぐると回っているうちに、なんとか開演10分前に到着することが出来た。 しかし何故かすでに友部正人さんの歌声が聴こえてくる。 予定時刻よりも早めに放たれ

    2024.5.18「不可視の道をあらわにすること」 友部正人、ギリヤーク尼ヶ崎、相羽崇巨の大道|七尾旅人
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    kiku72 2024/05/25
  • 七尾旅人「帰り道」2011.3.11東北__2024.1.1北陸|七尾旅人

    この歌は2011年3月11日に発生した東日大震災の翌日に、混乱した路上で作曲したものです。その後、東北に通って様々な方とお会いする過程で、主に作詞面での拙さを感じて演奏する機会がなくなっていましたが、今年2024年の年明けに、石川県を中心とする北陸地方を襲った能登半島地震に際して、現地の友人と連絡を取り合っているうちに、もういちど歌ってみたくなり、Long Voyageツアーファイナルの、最後の1曲として演奏しました。 北陸での震災は、東日大震災と比して規模の小さいものとみなされ、政府対応の遅れ、また世間的な関心も薄い状態が続いていますが、被害は想像以上に大きく、広範に渡っており、いまだ数万人を超える方々が、明日をも知れぬ苦境にいます。 一刻も早く平穏な日々をとり戻されるよう、皆で注目をたやさないようにしていきましょう。 ※この記事に寄せられたサポートのすべてを能登地震で被災された方々

    七尾旅人「帰り道」2011.3.11東北__2024.1.1北陸|七尾旅人
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    kiku72 2024/01/21
  • 君がいなくなった世界で|七尾旅人

    青葉市子とのライブを終えた。市子には特別思い入れがあって、実の妹のような存在です。 音でやりとりできる。 なので、昨夜、作ったばかりの曲なんかも演奏した。 大事な友人が急逝して、4日たった。 ホテルでなかなか寝付けず、ギターを抱えていると、クリスマスソングのようなものが出来た。 亡くなった友人に、そしてパレスチナの人々に捧げた曲です。 作曲時にスマホで録った簡易なボイスメモですが、今夜のライブに来られなかった方へ、贈ります。今年もありがとう。良いクリスマスを。 君がいなくなった世界で 何度目かの朝を迎える 何事もなかったかのように 街は動き出して メリークリスマスなんて メリークリスマスなんて言うのさ ああ 君がいなくなった世界で 人波をかきわけて歩く イルミネーションが愛を語り 街は声を高ぶらせて メリークリスマスと メリーメリークリスマス と歌ってた ああ どんな夢 きみと見よう ど

    君がいなくなった世界で|七尾旅人
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    kiku72 2023/12/26
  • パレスチナについての新曲「Two Palestinians」|七尾旅人

    パレスチナについての新曲「Two Palestinians」を、先月から少しずつ書き進めて来ましたが、12/24のライブか1/8の横浜ワンマンで初演奏できそうなので、ここに歌詞だけ掲載しておきます。 イスラエルの攻撃はどんどんエスカレートし、2万5千人を超える死者が出ています。報復の域を遥かに超えて、病院や国連関連の避難施設に爆弾の雨を降らせ、事前申告のうえ指示に従って救援活動を行なっていた国境なき医師団の車列や、自国の人質までも攻撃し、殺しています。 ガザだけでなく、ヨルダン川西岸地区で長年続いて来た民間人入植者と兵士による執拗な暴力行為も過激さを増していますが、国際社会はこれを止められずにいます。 この2ヶ月間でとりわけ許し難かったのは、イスラエルが意図的に子供を殺しているという内容の海外記事でした。 記事内容を丸ごと鵜呑みにするわけにはいかないが、 「パレスチナの未来の可能性を断ち切

    パレスチナについての新曲「Two Palestinians」|七尾旅人
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    kiku72 2023/12/22
  • 関東大震災時のジェノサイドから100年を経て、私たちの国は変わることが出来たのか? 東京都人権部によるアート作品《In-Mates》検閲事件及び、小池百合子都知事、追悼文不送付への抗議。|七尾旅人

    東大震災時のジェノサイドから100年を経て、私たちの国は変わることが出来たのか? 東京都人権部によるアート作品《In-Mates》検閲事件及び、小池百合子都知事、追悼文不送付への抗議。 昨年の秋、東京都人権部による目を疑うような検閲事件について知り、どうしても気になって、知人の伝手で飯山由貴さんの《In-Mates》を観させてもらった。 深い感動と余韻が残った。私はそれを、これまで日には存在し得なかった新しい音楽映像作品として受け止めた。 自己保身にしか興味がない都の企画には勿体ない。例えばストリーミングサービスのような、誰でもすぐ観られる場所にこの作品があって欲しいなどと内心思った。 ラッパーFUNIさんを依代として画面の中に甦る、朝鮮人AさんとBさん。いや、彼らが東京府の王子脳病院に収容されていた1930年代当時には、準日人としての属性を政治的に付与されていた、AさんとBさん。日

    関東大震災時のジェノサイドから100年を経て、私たちの国は変わることが出来たのか? 東京都人権部によるアート作品《In-Mates》検閲事件及び、小池百合子都知事、追悼文不送付への抗議。|七尾旅人
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    kiku72 2023/08/31
    “《In-Mates》の作者である飯山由貴さんから、明日9月1日に都庁前で行われるデモでのスピーチ依頼があり、書きました。”
  • 「想像力の限界を超えて」入管の壁の向こうへ、アクリル板の向こうへ|七尾旅人

    私たちが当たり前のように暮らすこの国で、またひとり誰かが、尊厳を奪われ、殺された。 私たちひとりひとりがその誰かについて、もう少し正確に想像することが出来たら、この死は免れただろうか。 人々のそんな葛藤も意に介さず、またも強行的な採決によって、取り返しのつかない改悪へと雪崩れ込んでいく入管法。 日の入管行政は独特だ。難民認定率は異常なまでに低く、国際的な人権感覚のスタンダードから大きく逸脱し、非人間性を増していく。「他者について想像すること」を、はなから諦めているかのようだ。 いったい、想像力とは、何だろう? 私たちは、日経済の凋落を突きつけられながら育ったとは言え、それでも十分に豊かで文化的な空間で、想像力を育んだはずだった。かつて、日ほど多くの書籍やレコードが店頭に並び、映画が上映され、世界中のさまざまな価値観に気軽に触れられる国はそう多くはなかったのだ。 幼い私たちに向けて、あ

    「想像力の限界を超えて」入管の壁の向こうへ、アクリル板の向こうへ|七尾旅人
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    kiku72 2023/05/16
  • 目が見えなくなって3日|七尾旅人

    角膜びらんの再発で、目がほとんど見えなくなって三日目。 角膜に最初に傷を負ったのは年明け。その時は怪我したことを明確に自覚できた。 しかし今回は、ただベッドで寝て、起きただけ。それだけで再発した。どうすればよかったのだ? ようやくの休みなのに眼球の激痛に苛まれ、運転の練習もできず、映画もみられないことに参ったが、唯一、作曲だけは調子が良い。(光が眩しくて耐えられないので)暗くした部屋に閉じこもりギターを抱えているとどんどん曲ができて、今14曲目。アルバムが出せそうだ。 来週の沖縄2公演の準備もふだん以上に集中した練習ができている理由は、音しかない世界で、取り組むべきことの核心が表れやすくなるからだろうか。 しかしギターを置き、歌うのをやめると、途端にやれることが何にもなくなる。 目が見えないと圧倒的に不便だし、退屈だ。 日頃いかに視覚情報に頼って生きて来たか思い知らされた。 何か気を紛

    目が見えなくなって3日|七尾旅人
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    kiku72 2023/05/04
  • 新曲:「惑星ヴィーナスの歌」 #杉田水脈氏の総務政務官起用に抗議します|七尾旅人

    誕生日が1日違いの親友がいる。普段まったく意識することもないが、彼女はトランスジェンダーだ。こないだ久しぶりにライブを観にきてくれて「結婚したの」とパートナーを紹介してくれた。 お互い二十代序盤からの付き合いで、苦悩する姿も見てきたので、胸いっぱいになった。 昨日僕の誕生日に、彼女がアカペラでバースデイソングを歌って送ってくれたので、今日、お礼に短い歌を作曲して贈った。 僕と彼女と旦那さんの3人だけしか知らないまま終わる、ごく私的な歌のつもりだったが、なんだかフェイスブックやインスタやツイッターにアップされていたので…僕の方でもここに載せておこうかなと思いました。 「LGBTには生産性がない」と言い放ち、他にも様々な属性の人を差別、抑圧し続けてきた杉田水脈が、岸田総理によって総務政務官に任命された。ただでさえ無茶苦茶な状態にあるこの国をさらに後退させる出来事だと思うし、友の優しさや機知、ク

    新曲:「惑星ヴィーナスの歌」 #杉田水脈氏の総務政務官起用に抗議します|七尾旅人
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    kiku72 2022/08/22
  • 新曲「同じ空の下」|七尾旅人

    昨夜、歌詞だけツイートした曲「同じ空の下」を急遽、録音しました。 ロシアウクライナの緊迫した状況を受けて3月1日に作曲したものです。 (連日のアルバムRECで喉を痛めて声が掠れていますが急いで録りました、お聞き苦しかったらすみません。) 歌詞に「若い兵士が 誰かによく似た顔して ふいに泣いた」とありますが、昨日、当に泣いている兵士を見ました。降伏した若いロシア兵が、侵攻を受けたウクライナの人々に暖かく迎えられ、泣いていました。 この二国は同じ東スラブの同胞であり、もともと厭戦感情は強いはず。互いに武器を向けたくはないはずです。 わずかに希望を持ちましたが、今日3月4日、ロシアウクライナのザポロジエ原子力発電所を攻撃しました。 プーチンは正気を失っているのでしょうか。この地域における政治的なプレゼンスを維持するための示威行為の範疇を大きく逸脱し、新たな世界大戦を呼び込もうとしているかの

    新曲「同じ空の下」|七尾旅人
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    kiku72 2022/03/04
  • 歌 「きみはいるかな(戦地の家族たち)」|七尾旅人

    2020年初頭、米国とイランの摩擦が高まる中でブログに掲載した歌「きみはいるかな(戦地の家族たち)」を、noteに再掲しました。 こうした作品を20代の頃から作り続けてきたけれど「音楽に何が出来る? おまえにいったい何の意味がある?」そんな言葉を投げかけられたことは、一度や二度ではありません。 しかし、戦争の犠牲になるのはいつでも小さな個人です。 大国間の思惑のなかで過剰な圧力にさらされた個人を想像し、記録し、自らの事と捉えながらコミットを試みていく上で、音楽映画、文学など諸々の文化は不可欠だと僕は考えています。 ロシアの侵攻を受けるウクライナに対して米国とドイツが大量の武器供与を決めましたが、それとは真逆の役割が文化にはある。 もちろん、きっかけは何でもよくて、楽器や絵が得意でなくとも、にあまり興味がなくても、われわれによく似た戦地の誰かについて、身の回りの人と少し話し合うだけで、そ

    歌 「きみはいるかな(戦地の家族たち)」|七尾旅人
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    kiku72 2022/02/27
    “2020年初頭、米国とイランの摩擦が高まる中でブログに掲載した歌「きみはいるかな(戦地の家族たち)」を、noteに再掲しました。”
  • 『偶然の幸運』  フードレスキューの現状や、選挙についてなど。|七尾旅人

    フードレスキューの同志であるKING BROTHERS ゾニーの伴侶、バッチさんのガン闘病記が記事になっていた。こんなふうに生きられるものだろうか。当にすごい人だ。 バッチこと中鉢優香の記事が東洋経済オンラインで掲載されました。 少しでも今現在闘病されてる方への励ましになれば良いなと思っております。 是非読んでください。 ■享年37歳空手家ベーシストの彼女が遺した生き様 https://t.co/zlmTgS7396 — 中鉢優香(バッチ) (@bacchi1208) October 27, 2021 この別れからたった4ヶ月目に「関西で料配送したい」と連絡をくれたゾニーもすごい人だなと思う。 実際には会えてないのだけど、すぐ近くで灯りをともしてくれている気がするふたりです。 院内感染でお母さんを亡くしたことを理由にフードレスキューに志願してくれた方も居たな。家族をなくすたびに自分は、

    『偶然の幸運』  フードレスキューの現状や、選挙についてなど。|七尾旅人
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    kiku72 2021/10/30
  • ■コロナで自宅療養して食料も届かず、ひもじい思いをしてる人へ。 🍙フード・レスキュー。 食べ物を家の外に置き配します。東京など他のエリアの支援に立ち上がった人も掲載紹介。|七尾旅人

    ■今ひとりきりで自宅療養して料も届かず、ひもじい思いをしてる人へ。 何か買って持って行こうか? 家の外に置き配なら出来そう。 ただ僻地に住んでて犬の看病もあるので、横須賀エリア限定で、誰の助力も得られず、お金もない状況だったりと、追い詰められている方のみでお願いします。 ↓続き — 七尾旅人 (@tavito_net) August 22, 2021 自宅療養の方を対象にした、🍙フードレスキュー。 8/22に、このようなツイートからスタートし、横須賀、三浦、逗子と徐々に範囲を広げましたが、さほど応募が来ません。 いちミュージシャンでしかない僕が情報伝達できる範囲の限界ということもあるだろうし、横須賀市やその周辺では、行政による料サポートや地域コミュニティでの相互扶助がそこそこ機能しているということかもしれない。ついさっきも近所のおばちゃんから南瓜の煮物を頂いたし。良い街です…。 始め

    ■コロナで自宅療養して食料も届かず、ひもじい思いをしてる人へ。 🍙フード・レスキュー。 食べ物を家の外に置き配します。東京など他のエリアの支援に立ち上がった人も掲載紹介。|七尾旅人
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    kiku72 2021/08/24
    “2021年8月23日”
  • 新曲「願いごとは何?」|七尾旅人

    ラジオとかで「七夕の人」を聴いてくれてる方が居て、今日は七夕🎋だったなあと気づき、何か新しい歌を作ってみようと思いました。 この二ヶ月、演劇の仕事にかかりきりになっていてガットギターを弾けてなかったので、リハビリも兼ねて。 最初に出来たのがわりと七夕の人に近いテイストの叙情的な曲で、誰かが書いた短冊が路肩のぬかるみに落っこちてそれを車のタイヤが引いていく、どんな願い事が書いてあったんだ?みたいな歌詞だったけど、あまり前向きな内容じゃなかったのでボツにした。 その次にできたのがこれ。 ボイスメモだし、まだ1番しかないけど、よかったら聴いてみてください。 コロナ禍のあいだ、東京五輪のように様々な問題点を指摘されながらも問答無用で強行されようとしている催し物がある一方で、 なぜこんな、たった1日だけのちいさな願いが踏み潰されていくんだろう?という悔しい報せもたくさんあった。音楽シーンで言えば、

    新曲「願いごとは何?」|七尾旅人
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    kiku72 2021/07/08
  • IQ18で重度知的障害とされている次郎くんが日常で使う10の言葉を繋げて、歌にした。|七尾旅人

    先日のLIFE HOUSEに出演した白岩佳子さん・次郎くん親子が、 放送中に僕からプレゼントした歌をカバーしてくれている動画を見つけた。 とても上手でびっくりした。 この曲は、IQ18で重度知的障害とされている次郎くんが日常で用いる10個ほどの言葉を繋げて歌にしたもので、 歌詞は「ママ、バーバ、アカ、アオ、ブタ、バカ、カバ、チチ、バチ、オッケー、イコー」 バチというのは、バスのことだそうだ。🚌 たった10語でも、世にあふれる饒舌な歌詞やテキストの数々にぜんぜん負けていない。 この言葉たちは、次郎くんがこれまで26年間抱え続けてきた、とっておきの10語だからだ。 ちょうど自宅リハ中だった僕とベーシストの瀬尾高志くんは 次郎くんの話で大いに盛り上がっていたので、カバー返しをすることにした。 最後、眠りのジェスチャーとともに発した「グーッ💤」は 次郎くんにとっては、睡眠から転じて、「明日」を

    IQ18で重度知的障害とされている次郎くんが日常で使う10の言葉を繋げて、歌にした。|七尾旅人
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    kiku72 2021/03/04
  • あれ以来、メロディが聴こえなかった日は一度もない。 1995 - 2021|七尾旅人

    横須賀らしい英文の張り紙を見た。フィリピン料理屋。筆跡がかわいらしい。 あけましておめでとうと言いたいけど、むずかしい。感染は拡大し、コロナ初期以上に難しい状況のとば口に立っている。 劇伴RECに明け暮れた昨年とまた違う理由で、今年も正月返上、休みを作れずに過ごす。 無愛想なビジネスホテルで書き仕事をしてる。 リキッドの年越しライブからまだつながってるかんじ。頭はすっかり2021で、もう後戻りできないと感じているが、首から下、身体は疲弊し切っていて、2020に置き去りのままだ。 ただ焦燥感だけがある。 居場所のなかった上京当時、16、7のころと何も変わらない。 元日営業してる飲店を探して外に出てみれば冷え切ったコンクリートが続いていて、無意味で、容赦がない。 引き続き新しい歌を作る。 1995年、神戸で崩壊した街を目の当たりにしてから、とつぜん我流の作曲を始めた。不登校児だった。あれ以来

    あれ以来、メロディが聴こえなかった日は一度もない。 1995 - 2021|七尾旅人
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    kiku72 2021/01/04
    “1995年、神戸で崩壊した街を目の当たりにしてから、とつぜん我流の作曲を始めた。不登校児だった。あれ以来、メロディが聴こえなかった日は一度もない。”
  • 命がけの接触|七尾旅人

    余命15歳を宣告された重度の心疾患を持つタケくんが、兵庫から京都まで、わざわざライブを観に来た。 空間が広く、比較的、安全な会場ではあったが、彼の通常とは比べ物にならない感染リスクを思うと、不安を拭いきれなかった。 でも終演後、楽屋で彼の目を見た瞬間、つよい意志で、命がけで会いに来たってことが解って、それに応えられるだけの言葉が何か自分のなかに無いかと探ったけれど、歌い終えたばかりで空っぽ、何も出てこなかった。 タクシーの到着が迫っていた。 最後、タケくんが何か言いたげに、もじもじしていたが、お母さんに促されて、俺の身体に触れた。 接触はまずくないか?と思ったが、僕もがまんできなくなり、なるべく安全な角度で彼の上着ごしに抱きしめた。 タケヒロ、愛してるぞ。 コロナ禍のなかでいちばん体温の暖かさを感じた瞬間だったかもしれない。 君の命の輝きと熱は、おひさまにも負けない大きさで、 空っぽの俺を

    命がけの接触|七尾旅人
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    kiku72 2020/12/21
  • 新曲「Wonderful Life」|七尾旅人

    新曲「Wonderful Life」 まだ未完成だけど、明後日、演るかも。 9/26 札幌にいない方は配信で観てください。 http://otototabi.com/parco/ 今月は触るものみなぶっ壊れていくような日々だったけど、 曲だけはまたずいぶん増えた。 アルバムつくりたいな。 _____________________ 〈歌詞〉 ああ 誰かが夜空を見上げ 思いがけない 幸運を思う ああ 誰かが夜空を見上げ 思いがけない 幸運を思う時 そのベランダの上 屋上では 飛び降りようか 飛び降りまいか 迷っている男がいて 節くれだった指で 錆びた鉄柵を握りしめ ぼんやりとこれまでの痛みの記憶を反芻している 子供の頃から安堵感を 感じたことがないから 音楽音楽の間の 静寂が怖かった そばで話しかけてくれる存在の代わりに こんなレコードをかけ続けて 恐怖を紛らわせて Wonderful L

    新曲「Wonderful Life」|七尾旅人
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    kiku72 2020/09/28