6月15日の記者会見で、河野太郎行政・規制改革担当相は、各省庁に対してFAXを全廃する方向に舵を切った。FAXは通信機器といいながらも、「紙」で受け渡す。こうした物理メディアの受け渡しがあると、テレワークの阻害要因になるという考え方だ。 霞が関で6月末にFAXを原則廃止、電子メールに切り替え 各省庁からの意見も募集 ところが7月7日に北海道新聞が報じたところによれば、各省庁から400件程度の反論が寄せられ、事実上全廃は断念したとみられる。 河野氏要請の省庁ファクス全廃 反論殺到で断念(北海道新聞) 民事裁判手続きや警察など機密性の高い情報を扱う省庁では、メールに切り替えると「セキュリティを確保する新システムが必要」との理由からだそうだ。 確かにメールがセキュアかというと、微妙な問題ではある。現状FAXでやりとりしているということは、元となる「紙」があるということだろう。それをメールで送ると
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