改正労働者派遣法の施行から3年となる9月末を控え、派遣社員を雇い止めする「派遣切り」が増える懸念が高まっている。同じ人の同じ部署への派遣期間を業務に関わらず一律3年間に限る「3年ルール」の対象者が出始めるためだ。相談窓口を設ける弁護士らの団体は31日、7月ごろから派遣切りに関する相談が増えていると公表した。 改正法は2015年9月30日に施行された。それまで書類整理のファイリングや秘書、翻訳など政令で定められた26の業務については、派遣社員は派遣期間に制限はなく同じ部署で働き続けることができていた。施行後は、同じ人を同じ部署へ派遣できる期間は業務に関わらず一律3年になった。改正法施行直前には、約54万人の派遣社員が26業務で働いていた。 政府は改正の狙いについて…