東北大学附属図書館は、東北帝国大学の創立から4年後の明治44年(1911年)に設置され、100年余にわたって東北大学の教育・研究を支え続けてきました。現在では、川内キャンパスにある本館をはじめ、医学分館、北青葉山分館(理学・薬学)、工学分館、農学分館および複数の研究所図書室等から構成されています。全体の蔵書数は国内最大級の約410万冊を誇り、学外も含め年間110万人もの利用者があります。 当館は、長い歩みのなかで、貴重なコレクションを数多く集積してきました。明治の文豪・夏目漱石の旧蔵書である『漱石文庫』、2点の国宝(『史記』、『類聚国史』)を含み、「古典の百科、江戸文化の宝庫」といわれる『狩野文庫』などが代表的なものです。それらは人類の「知の遺産」ともいうべきもので、世界中から訪れる研究者に利用されております。 当館では、オリジナルな資料が持つ魅力に触れる機会を設けるため、貴重書展示等のイ