「オープンサイエンス」とは、インターネットの普及を背景に世界的に推進されている、研究データや論文などの公開によって科学をより身近にする新しい動きだ。科学者が生みだす高度な知的資産を収集・利活用できるオープンサイエンス基盤を整備することで、研究の進展を加速させるだけでなく、産業界のイノベーションにもつなげることができる。日本でもたとえば海洋・気象データ、物質・材料の実験データ、ゲノム情報などのデータ資産を、それぞれ漁業、もの作り、創薬に活かすといった応用展開がすでに進んでいるほか、一般市民が研究に参加する「シチズンサイエンス」もオープンサイエンスの一部だ。大学や研究機関の内部にとどまらず、社会の中に多様な接点を持ち、新しい可能性を開く「オープンサイエンス」についてお伝えしよう。 答える人:山地一禎 教授(国立情報学研究所) やまじ・かずつな。国立情報学研究所コンテンツ科学研究系 教授、同オー
まずはこちらの画像を見てください。何をしているのかというと、「サイズの異なる写真で、映り込んでいる定規をディープラーニングで解析してサイズをぴったりあわせて」います。 これで、2つの百鬼夜行絵巻のサイズの違い(片方は箱ですが)を、いちいちズームで調整することなく、ボタン一つで確認できるようになりました。 youtu.be このサイズ調整機能を使うと、同じ二つ絵巻の内容を見るときも、二つの絵巻のなかのつづらのサイズはほぼ同じなのに片方の巻物は上下の余白が少ない、ということが簡単に確認できます。 youtu.be デジタルアーカイブの画像は、これまで、ともすればサイズ感を見失ってしまいがちでしたが、このようにして簡便に 元サイズ同士の比率を反映した比較ができるようになると、これまでとはかなり印象が違ってくるようになると思います。 同時に、定規をいれて撮影することは、このように、技術の進歩によっ
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